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【社会科見学】中央防波堤埋立処分場に行こう!

 2月14日は「[社会科見学に行こう!]のイベントのため、早起きして、お台場方面へ。
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 午前9時ごろいったん東京テレポートに集合。東京環境整備公社の普及広報事業の一端としてのイベントだ。公社がしつらえたバスに乗り込み、有明水素ステーションへ。
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 経済産業省の「水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)」と東京都環境局による「水素供給ステーションパイロット事業」による走行実験の一端として、水素燃料を供給するもの。

 クリーンなエネルギーを将来的に供給していくための先進的な施設なのだが、それといわなければ、ひと気のないタクシーのLNGステーションのようだ。水素を使った燃料電池は次世代エネルギーとして注目されるものなのだが……。

 つづいて、有明清掃工場へ。ここはエキサイティングだった。
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最初の座学で配られた資料

この施設が先進的な点はふたつある。ひとつは臨海副都心の地下に張り巡らされた共同溝のゴミ管路収集システム(ゴミ輸送のパイプライン)により、ゴミ収集車なしで、ゴミを集めるということ。

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ごみ輸送のためのパイプ(実物の断面)。万一何かが詰まったとき、人間が入れるようにこのサイズになっている。

 オフィスビル集中真空清掃設備なんてものがあり、掃除機のホース部分をつなげるだけで、吸引圧力でゴミを吸い取るが、その親玉みたいなものである。その出力は1600kwというからすごいし、吸い込むスピードは時速90キロ前後。

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清掃工場に5本のパイプで、ごみは到来するのだ。

 東京ビッグサイトでイベントが行われるときなど、ゴミの量も増えるという。コミケのときなど、いったいどんなゴミが時速90キロで、このパイプをとんでいくのやら。

 もうひとつの特徴は熱利用の効率化が図られていることだ。ゴミを焼いて出る熱により、一般家庭の1万3000世帯分に相当する発電ができるというが、それがフルに使われることはなく、熱源として、臨海副都心の冷暖房にかなり配分されているということ。

ごみバンカ
ごみバンカは圧巻

 見ていて圧巻なのは、ごみバンカである。先述の収集システムから送り込まれたゴミがいったん集まるところ。スター・ウォーズで、ルークたちがデススターのゴミために入るシーンがあったけれど、あれをとてつもなく巨大にして、UFOキャッチャーのクレーンをつけたような施設である。
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史上最大のUFOキャッチャ制御卓

 いったん集めたゴミを、クレーンによって撹拌するのだが、ほんとにUFOキャッチャーみたいなクレーンが臨海地区全体の廃棄されたカルマをつかんでは、投げちらし、混ぜまくる。
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バンカ内のごみを集中管理

 クレーンの操作はコンピュータにより自動化されているそうだが、エアバスのコックピットのような操作席もある。

 おれはまわる洗濯機を見ると心が休まるタイプの人間だが、おれと同じタイプの人間なら、ぜひ、ここを見学するように。
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 東京都の燃えるゴミというのは、焼却して灰にすれば、20分の1の容積になる。現在はその灰をさらに高熱で溶融させ、半分の容積のスラグ(人口砂)にし、資源として再利用することが推進されている。
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集中制御室。ごみ焼却は24時間止まらない。

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灰となったごみは水で冷やされたあと、ここから最終処分場行きのトラックに

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ごみパイプラインの制御室

 東京では、焼却釜を守るために、熱を下げる炭酸カルシウム入りのポリ袋を配っていたが、現在の性能の釜は熱を下げる必要はなく、むしろ高温で燃やしたほうが、ダイオキシンをはじめとする有害廃棄物の低下につながるとのこと。

 また、プラスチック類は不燃ごみとして粉砕して埋め立て廃棄するより、完全に燃やして、灰やスラグにして容積を減らしたほうが、残り少ない最終処分場(埋立地など)を延命するためにも有効である。

 そういうことは、以前、白いゴミ袋に変わったときにもいわれていたことだが、説明をする職員の方が、「国の方針がそうなったときには、じゅうぶん対応できます」といっているのを聞くと、時代も変わった気がする。

 11時40分から、1時間ほど、テレコムセンターでランチをとる。900円のバイキング。
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 つづいて、JESCOのPCB無害化処理施設へ。これは今回の見学の目玉である。昨年の11月から動き始めたばかりの施設だ。一般の見学は今回が初めてとのこと。
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 ぼくたちの世代でいえば、カネミ油症問題でおなじみのPCB。昭和49年に製造や新たな使用が禁じられたものの、建築反対運動や技術的な問題で処理施設の建設が遅れ、柱上トランスや、高圧コンデンサーなどに使われたPCBは30年以上、保管されたままになっていた。特別措置法により2017年までに処理する要請が生まれ、誕生した工場だ。

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トランスの中にPCB

 自然分解がほとんどなく、体内にとりこまれれば、脂肪内にとどまり蓄積され、妊娠すれば、黒い赤ちゃんが生まれ、母乳として乳幼児にあたえられれば、粘膜異常や末梢神経の以上を生み出すPCBである。

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GPSつきの車で運び込まれるPCB廃棄物

 先述のカネミ油症問題もあり、この工場誕生までの経緯もきわめて複雑である。まず、座学のために通された会議室の大きさに驚いた。大学の大教室並みの大きさである。施設の規模に対して大きすぎるこの空間は、施設自体が「どれだけ説明するべき」存在なのかを意味している。

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PCBを使っていた機材は細心の注意で分解される。

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見学通路もかなり広い。

 諸外国でPCBは高温焼却処理をしており、そのほうがコスト的にもずっと有効なのだが、日本ではダイオキシン問題もあって、そういったことへの抵抗が強く、処理施設建設も反対され、最終的に化学処理を中心とする施設となった次第。
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化学反応でPCBは分解される。

 座学では以下に安全に処理されているかの説明がたっぷりと……。

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 さまざまな保管施設から、PCB廃棄物とそれが含まれた機器は、GPSつきのトラックで搬入される。モニターを通して、見学者もトラックがどこを走っているのかを見せてもらえる。

 なにしろ危険な物質だから、工場見学はすべてガラス越しだ。見た目や動きの面でおもしろみはないのだが、デリケートな緊張感は伝わってくる。


 その後は、バスの中から、中防不燃ごみ処理センターや粗大ごみ破砕処理施設などを見学。東京の粗大ごみでいちばん多いのって、布団なんだね。考えてみれば当たり前か。
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破砕されたあとの粗大ごみ

 不燃ごみ処理施設では、ガスボンベの爆発により、ふっ飛んだ扉の位置など見せてもらう。ガスボンベ、スプレー缶は完全にガスを抜ききってから捨てましょう。
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不燃ごみはこうやってまとめられる。

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破砕された不燃ごみはサイロへ。

 そのあとは東京かざぐるまへ。中央防波堤の北に位置する風力発電のための風車だ。風速6メートルから効果的に電力を発生するそうだが、今日の風速は10メートル程度、暖かな日差しによって生まれた風が、風車にあたり、巨長が羽ばたくような音を生んでいる。
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羽の直径は52メートル!

 その音の響きには不思議な安らぎがある。
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2基で年間250万キロワットアワーを生み出す。
 
 つづいて、波堤埋立処分場へ。埋立地のど真ん中である。ぼくらの世代だと、夢の島で大量に発生した害虫の映像や、ATG映画で見たようなごみの埋立地のイメージが強いのだが、そういう光景はほとんどない。大部分のごみは焼却され、灰やスラグとなっている。
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 ただ、ゆりかもめやとんび、カラスがたかっているところもある。破砕された不燃ごみの中には洗わないまま捨てた弁当があり、わずかに残った残飯にたかっているのだ。
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 東にはディズニーランド、幕張メッセ、西にはお台場地区。南西に横浜のランドマークタワーも見える環境で、静かにごみを捨てているこの場には、都市のエアポケットのような場所だ。


クリックすると拡大

 最後は環境局中防合同庁舎で、まとめの座学。ペットボトルリサイクルセンターは2ヶ所作られたが、現在では多くのペットボトルが中国に売られ、1ヶ所しか稼動していないとか、そうやって中国に行ったペットボトルはUFOキャッチャーで取れるぬいぐるみの中身として、帰ってくることなど、いろいろおもしろい話を交えつつ、終了。

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