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【映画2006】SAYURI

 ワーナーマイカルシネマズ板橋11番スクリーンにてSDR鑑賞。

 同じロブ・マーシャル監督の映画「シカゴ」が、現在、過去、未来のいずれの「シカゴ」でもないように、「SAYURI」で描かれる「色街」、現在、過去、未来のいずれの「色街」でもない。

 だから、この映画に対して「日本とちがう」という意見は意味がない。ジャポニズムはジャポニズムであって、日本ではない。

 興味深いのは原作、監督、脚本のすべてが男性であること。男性というフィルターを通した女性の美しさ、女性の怖さ、女性の強さが、精緻に描かれている。また、前作「シカゴ」で垣間見られた、女の戦いの構図が、ここでもさりげなく繰りかえされている。


 女性から聞く「女の世界」は、自分には新鮮なことが多い。へえ、そんなことにこだわるんだ。へえ、そういう仕返しをするんだ。先入観かもしれないが、女性の映像作家が撮るものにはどこか、意外性がある。

 しかし、男の撮った女性映画である本作には、そのようなものはない。それがつまり本質のひとつなのだろうね。

 男である自分には、しっくりとくるなにかはあったし、女性を撮る力量のある監督なので、どの女優も最高に美しかった。ヌードこそないものの、チャン・ツィイーの足やコン・リーの胸元などもうくらくらしてしまう。

 この映画が描いているものは、西洋から見た日本の美だし、男性から見た女性の美なのだ。どちらもファンタジーだし、どちらも本質の一断面。

 チャン・ツィイーはよかった。着物を着る映画が「狸御殿」で終わらなくてよかったね。ミシェル・ヨーはかっこよかった。フィジカルでもメンタルでも戦う女だったら、この人だね。コン・リーはもう狂おしいほど最高。この映画のコン・リーは、コン・リー史上でもベストではないだろうか。ていうか。思いっきり若返っているしセクシーだし、狂気を演じているとき、抱きしめたくなっちゃうし。なによりもさゆりの少女時代を演じる大後寿々花がすばらしい!

 ジョン・ウィリアムスのサントラもかなりいい。

 アメリカではヒットしなかったのが残念だが、こういう映画はもっと見たいな。

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