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【回顧】LEE30倍カレー

 コンビニに「LEE辛さ×30倍」が並んでいる。

 20倍までは通年で売っている。30倍は夏だけの限定品だ。

 こういうところに夏を感じる。

 子供のときに初めてボンカレーを食べて以来、レトルトカレーのマインドコントロールは解けていない。

 レトルトカレーが発売されるまで、たまに食べる缶詰のカレーが好きだった。ごちそうだった。

 ボンカレーの誕生は昭和43年。5~6歳のころだ。「缶詰のカレーが食べたい」と駄々をこねた。
近所にある乾物屋に缶詰カレーを買いにいった母が持ち帰ったのが、ボンカレーだ。

 「すごいのがあったよ」

 母はおもしろがって、ぼくに不思議な袋を出した。

 誕生時のボンカレーは白や銀ではなく、透明の袋だったそうだ。しかし、記憶の中では白い袋だ。おそらく発売開始直後ではなかったのだろう。

 70年の大阪万博に行く前だったことは覚えている。

 ぼくに見せたとき、すでに紙の箱はなかったから、店で買う際に説明を受けた母が、箱から出してしまったのだろう。

 うまかった。

 カップヌードルやカップライスが生まれたときの記憶もある。ボンカレーの誕生はその中でいちばん早いにもかかわらず、
夢のようにうまかった。

 カップヌードルは当初、添付の透明プラスチックフォークで食べるというスタイルを推奨していたのだが、やたらに食べにくかった記憶がある。

 カップライスは昭和51年ころに発売されていた。九州人ならよくご存知の三井グリーンランドにカップライスの自動販売機が設置してあった。

 ここで食べたのが、カップライスとの初体験だった。たしかエビピラフ、ドライカレー、チャーハンの3種類のテーストがあったと思う。

 弟や父親とカップを回しあい、すべての味を堪能した。

 その後、何度か復活しては消えていったカップライスだが、いびつなまでにしょっぱくて、食べるだけで血圧が上がりそうなあの、嘘くさい味が大好きだった。

 カップという形状のため、調味オイルと粉末調味料をうまく混ぜ合わせることが至難の業で、味がまだらになるのも、好きだった。

 冷凍食品や常温保存のご飯のおかげで、消えてしまったと思うのだが、あの味はほんとうに懐かしい。日清食品はまた、
カップライスを売っていただきたい。

 さて、ボンカレーとの遭遇以来、ほぼ40年、レトルトカレーはずっと食べている。年間100食くらいは食べていそうだから、4000食は食べているだろうな。1食180gとして、カレーだけで720tくらい食べているわけだ。インド象180匹分くらいだ。バカだな。グルメでもなんでもない。

 ココイチではつねに6倍のカレーを食べる自分だが、LEEの30倍はぜんぜん平気だ。添付されている40倍にするスパイスをかけても苦しくない。おなかも痛くならない。

 多分、今年の夏のあいだに20食くらい食べそうだ。

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