【映画2006】パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
ワーナーマイカルシネマズ板橋8番THXスクリーンにてSRD鑑賞。
ゴア・ヴァービンスキーという監督は、そんなに巧い人とは思わないのだが、「マウス・ハント」あたりのアクションコメディ感覚には、愛すべきものがあった。
前作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」はきちんとまじめに作られたアイドル映画としても、アクションコメディ映画として、たしかによくできていたのだが、尺が長すぎた。
ひとつ、ひとつのシーンが、ああ、おもしろかった……といえる長さより、ほんの少しずつ長かった。
これはもしかしたら、日本とアメリカの劇場の空気の差もあるのかもしれない。
本質的にはコメディのリズムを持つ映画だから、観客の笑いの時間まで計算に入れて、編集をしているだろうから、字幕や国民性のちがいから、笑いのおきにくい日本だと、そのリズムがくるっちゃうのかな。
そのリズムはこの「デッドマンズ・チェスト」にも引き継がれていた。
「たしかによくできているし、おもしろいのだが、この内容で150分は長すぎるのではないかい?」とも、思ったのさ。
ジャック・スパロウ=ハン・ソロ、ウィル・ターナー=ルーク・スカイウォーカー、エリザベス・スワン=レイア・オーガナといったわかりやすいものからはじまり、「スターウォーズ」的構図がいたるところに見られる。(あんまり書くとネタバレになっちゃうから書けないけど)
だからといって、「スター・ウォーズ」ほど好きになれないのは、やはりドラマの構造にあるのかな。
ドラマには二種類ある。ひとつはかたき討ち、ひとつは宝探しといわれている。「スター・ウォーズ」は結果的にかたき討ちのドラマだけど、「パイレーツ」は宝探しのドラマであることは明白だ。
そのあたりで、感情移入がしにくい。
前作はジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)がひとりでふんばっていたコメディ要素も、今回は演出を含めてさらに多くなり、とても楽しい。
もちろん、圧倒的なCGのおかげで、信じられないようなアクションシーンがふんだんに盛り込まれている。
スペシャルに豪華な「8時だよ! 全員集合」のような雰囲気さえある。
オーランド・ブルームもよく成長していて、前作よりいい演技を見せてくれるようになっている。
キーラ・ナイトレーはあいかわらず、美しい。
ジョニー・デップは前作の悪乗りめいた雰囲気が、今作ではぴたりとはまり込み、いい味わいとなっている。
見どころも多い、いい映画なんだけど、おれの映画ではないんだな。
