【映画2006】レディ・イン・ザ・ウォーター
ワーナーマイカルシネマズ板橋10番スクリーンにてDTS鑑賞。
「シックスセンス」のM・ナイト・シャマランの新作だ。
まず、Rotten Tomatoのトマトメーターでは評論家筋に25%の評価だし、IMDbのユーザーレーティングでは、6.2ポイントだし、アメリカでは、惨敗に近い興収入で、たいへんに厳しい評価をもらっている。
これははっきり書いておくけれど、「シックス・センス」以来の持ち味ともいうべき、ラストのどんでん返しもぜんぜんない。
日本の映画サイトのレビューをみてもいまひとつ芳しくないから、みなさん、ご覧になるのは、考えたほうがよろしいとは思うのだけれど、だけれど、だけれど……。
これ、むちゃくちゃおもしろかったよ! とてつもない映画的快楽があったよ。
フィラデルフィアの近郊にあるコの字型をしたアパート。5階建てで57戸ある各室には個性的な住人が住んでいる。このキャラクターの作り方がみごとで、まずそこにうれしくなる。
このアパートには、さまざまな人種が住んでおり、地球の縮図になっている。これがドラマの重要な設定につながっている。各部屋の内装も雰囲気も住人の個性に合わせている。カメラはこのアパートを一歩も出ることがない。
アパートの中心には、大きなプールがある。
主人公はアパートの管理人。部屋の保守をしたり、住民の苦情を聞いたりしている。
夜中にプールから聞こえる怪しい物音を耳にした管理人は、その正体である女、"ストーリー"と遭遇する。彼女は神話にでてくる水の妖精、その人だった。ある使命を果たしたあと、怪物スクラントを避け、故郷、ブルー・ワールドに帰らなければならないのだ。
もうほんとにそういう映画で、アパートの住人たちも頭ごなしに否定することなしに妖精"ストーリー"のストーリーにつきあっていく。
シャマランならではの映像は、クリストファー・ドイルのカメラワークをえて、すばらしい緊張感となっているし、ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽もぴたりとはまっている。
自然に泣けるシーンもいくつもあるし、「ヴィレッジ」以来のブライス・ダラス・ハワードの存在もすばらしい。
ある種、ロールプレイングゲームのようなキャラクター探しがストーリーのコアになっているので、ここに疑問を持ってしまうと、感情移入ができなくなるだろう。それはしかたないんだけどね。持ち味のユーモアにのれるかどうかもひとつのポイントだ。
なにより、過去のどんでん返しシバリから解放されたシャマランの物語は、たいへんに魅力的で、祈りと成長と奇跡がさわやかにブレンドされた味わいは絶妙だ。最近のシャマラン作品の中でも、高ランクに入れてもいいと思う。



コメント
はじめまして。
私も見てきたのですが・・・おもしろかったですよね?よかった(^^)
けっこう評価が低い意見を多く目にしてさびしかったので(なんとなく)、こちらで「むちゃくちゃおもしろかった」という感想を目にして、ついうれしくなってコメントしちゃいました。
投稿者: まっき | 2006年10月02日 02:12
■まっきさん
はじめまして! これってシャマラン映画の多くのように、ジャンルも内容も説明するのが難しいのに、映画でしか味わえないような快感があるんですよね。
引っ越してきた3Bの映画評論家の助言と、対決シーンはほんとにうまいなぁと思ってしまいましたよ。
投稿者: 柴尾英令 | 2006年10月02日 03:30