【読書】柳柊二怪奇画帖
日下三蔵さんのmixi日記で教えてもらった「柳柊二怪奇画帖」が、数日前に届く。
柳柊二の名前はすっかり忘れていたのだが、日下さんの日記で「地底世界ペルシダー」シリーズときいて、スイッチが入ってしまった。
「火星」、「金星」、「ターザン」などエドガー・ライス・バローズの諸作とくらべて、いまひとつ知名度に欠ける「ペルシダー」だが、おれは好きだ。「ジェットモグラ」、「マグマライザー」など、地底戦車好きにとって、その原型ともいえる「機械モグラ」が出てくる「ペルシダー」が大切な作品になるのはあたりまえだし、その表紙絵や挿絵を描いていた柳柊二のさまざまな絵は脳裏に浮かぶ。
ページを開けると、すべてが懐かしく迫ってくる。画集は怪奇をテーマにしているので、「ペルシダー」やSF系はないのだが、そのひとつひとつに見覚えがある。少年マガジンのグラビアや、小学館の学年誌などで活躍していたころの作品がまとめて掲載されているのだ。
ほぼすべてが挿絵や口絵にあたるものだ。本文があってこその絵なのだが、本文なしの絵をこれだけまとめてみるというのは、ちょっとレアな体験で、さまざまな作品世界を見えない背景に従え、ほんとうに饒舌に、物語を語っている形となっている。
点数もたっぷりある。外人の表情が抜群にうまい。この時代のイラストレーターの作業量は殺人的なのだが、その量の中から生まれる勢いは、現代のたいていの作家にはないものだ。
夜が更けたとき、枕元にあるこの本をじっくり読んでいくのが楽しみだ。
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