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【映画2007】ドリームガールズ

 ワーナーマイカルシネマズ板橋1番スクリーンにてSRD鑑賞。

 ぐずぐずしていて、なかなか観ていなかったことを、ほんとに後悔した。ジェニファー・ハドソンがすごすぎです。

 彼女がアメリカン・アイドルに出場していたころはよく知らないし、先日のアカデミー賞の授賞式では、若いのにすごい声量のお姉さんだなぁと思っていたら、映画本編の歌はそれどころではなかった。


 エディ・マーフィーのバックコーラスとして歌い踊る序章部分は、それなりの印象の作品だったのだけれど、「ドリームス」としてデビューして、彼女たちの歌が前面に出てくると、画面と音楽にのめりこんでしまった。

 なかでもとりわけジェニファー・ハドソン! 「ドリームス」デビュー直後の幸せな時期に彼女が歌っている「I love you I do」から、もう泣けてしょうがなかった。まぁ、涙腺が弱いってのもあるけれど、普通に考えたら、泣けるような歌じゃないんですよ。

YouTubeより

 この幸せな歌と映像の背後に、その後に起こる悲劇なんかを予想してといったら、自己弁護しすぎなんだけれど、なによりもジェニファー・ハドソンの歌ぢからでしょう。

 そして、不安の中で、ショービジネスの巨大な車輪に押しつぶされて、ドリームスを脱退する彼女の心境を歌った「And I Am Telling You I'm Not Going」で、完全にノックアウトされたよ。

 帰宅後、YouTubeで、22年前に舞台ミュージカルとしてトニー賞を受けたときの、ジェニファー・ホリデーと映画のジェニファー・ハドソンを並べたビデオがあったのだが、これを並べてみると、20世紀と21世紀のドリームガールのちがいが浮かび上がってくる。21世紀のジェニファー・ハドソンは若いけれど、絶望の中で、いつかはいあがってくる予感をくれるのだ。

YouTubeより

 もともと22年前の舞台だし、ストーリーはショービズ成功ものとして「ジョルスン物語」からさまざまなアレンジを加えられつつも、普遍的な形を踏襲している。

 白人に音楽を奪われてきた黒人プロデューサーが大成して、かつての白人同様、自分が黒人の音楽を奪っていく構図など、あるのだけれど、基本的には裏切りと友情、そして、成功と愛情の物語。

 ジェニファー・ハドソンの存在は、主演のビヨンセさえ食ってしまうほどのものだった。ほんとにこれはもうけ役だね。

 ビヨンセも後半にいたるまでかなりおさえて歌っているのだが、ジェニファー・ハドソンの歌い上げる「One Night Only」のあとの、ディスコバージョン「One Night Only」と、そのあとの「Listen」で魅力を炸裂。

 こういう厚みのあるエンターテインメント作品は、日本ではまず作れないものだけに、ほんとに酔って、ほんとにたくさん泣けたよ。現代に定番のミュージカルを作るとしたら、まさしくいちばん旬のシンガーを使って、余計な要素をつけずまとめるこの正攻法しかないって感じだ。

 家に帰って、ハイビジョンで録画していた今年のアカデミー賞のDREAMGIRLSメドレーを鑑賞。

YouTubeより

 映画の中では、歌に深みがないからリード・ボーカルなんだといわれていたビヨンセが、授賞式では、役柄のくびきから解き放たれたかのような名パフォーマンス。

 ジェニファー・ハドソンとの歌のタイマンでは、ジェニファー・ハドソンにはまだ足りないスターのオーラもまじえつつ、すさまじい喉を見せる。マイミクのKadockさんも書いていたけれど、彼女ってここまですごく化けるとは思わなかった。

 エディ・マーフィーの中の人だったキース・ロビンソンも登場したが、女たちの迫力にたじたじとしてる雰囲気。

 そして、ジェニファー・ハドソンの助演女優賞受賞スピーチに、こういう大エンターテインメントを作る国の豊かさを感じるよ。

if my grandmother was here to see me now. She was my biggest inspiration for everything because she was a singer and she had the passion for it but she never had the chance. And that was the thing that pushed me forward to continue. (中略)Thank you and God bless you all. Jennifer Holliday, too.

 すばらしい歌手だったけれど、チャンスのなかった祖母がいて、ジェニファー・ホリデーがいて、そんな中で彼女が生まれ、この映画が生まれたのだ。

 主題歌賞はノミネート5曲中3曲も送り込んだので、票が割れたんだろうね。

 おまけのYouTube←サタデーナイトライブでジェームズ・ブラウンの真似をするエディ・マーフィー。今回の役の源流。

 

※こちらのエントリーもどうぞ。

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