« ザ・シューター 極大射程 | メイン | 女帝 エンペラー »

【映画2007】300<スリーハンドレッド>

 ワーナーマイカルシネマズ板橋1番スクリーンにてSRD鑑賞。

 これって世界史で覚えた「テルモピレーの戦い」の映画なんだね。史実からの引用はともかく、やはり、自由と民主主義のために、どのような犠牲を払っても専制政の異教徒と戦うというテーマは徹頭徹尾、アメリカのメタファーとして、とてもわかりやすい。


 アジア人、黒人、障害者が数をたのんで侵略してくる。圧倒的な不利にもかかわらず、清潔かつストイックに鍛えぬいた白人が自身の信条のために、孤独に戦うのだ。

 字幕にはでていないけど、きちんとhunchbackといわれてるやつが、スパルタを裏切り、ペルシャに内通したりするわけだ。

「てめえら、このうすぎたない有色人種め! ストイックに鍛えぬいた五体満足な白人の清貧の剣をうけてみろ」っていう映画なのだ。

 最後にかたられる「Remember Spartans! Remember Thermopylae!」は、「リメンバー・アラモ」だったり、「リメンバー・パール・ハーバー!」だったり、「リメンバー911」ってことが、露骨にわかるしかけにしている。

 ほんとのことをいえば、スパルタが強くなったのは何十万もいる先住民族の奴隷(ヘイロイタイ)たちを少数の市民階級が押さえるためにもうけられた皆兵制度のためだ。また、テルモピレーの戦いを含むペルシャ戦争も、スパルタ一国で戦っていたわけではない。

 テルモピレーの戦いも殿(しんがり)の戦いで、他都市の兵4000を逃がすために、玉砕した戦いだから、映画で誇らしく語る物語とはずいぶんちがう。

 と、ここまでわかっているんだけど、こういう血飛沫舞う武勇談ってば、最高に楽しい! 映画を見ているあいだだけは「スパルタ、サイコー! 欲ぼけした有色人種どもをぶっ殺せ!」と気持ちよく盛り上がれるのだから、映画って便利だなぁ。

 「三国無双」とか、「ガンダム無双」とか、ゲームの「無双」シリーズみたいなテーストだ。光栄だったら、「スパルタ無双」とか、作っちゃいそう。

 日本から消失してしまったIMAXでこれが見られないのは残念だ。

 フランク・ミラーの原作は未読だが、その一部はこちらから何ページか読める。

 銀おとしの映像に、セピアをふりかけ、血糊をべったりかけたアートワークは「シン・シティ」同様、フランク・ミラーへのリスペクト満載だが、それだけでなく、セリフやナレーションもこれがコミック原作だという空気を濃密に伝えている。おそらく、原作のふきだしから、かなりのセリフを拾っているのだろう。

 心配したのは地味な非合戦シーンだが、もともとそんなに長くない上に、ふんだんにあふれるオッパイが目を慰めてくれる。

 女性のお客さんも心配しなくていい。スパルタの戦士たちはみんな半裸だ。気をつけなければいけないのは生首の断面だったりするが、アドレナリン全開ならそれも見られちゃうんだね。

 世界的にもヒットしているのは事実で、まもなくパイレーツに抜かれるだろうけど、現時点では2007年2番目に当たっている作品だ(Boxoffice Mojo)。つまり、それだけわかりやすくて刺激的なのだろう。

 まじめに考えると、ひどい作品だが、切って切って切りまくり、勝って勝って勝ちまくる、アドレナリン体験としてはまっとうで、「スターシップ・トゥルーパーズ」などと、続けてみると、なかなか味わい深い作品だと思う。

 ほんとにおもしろかった。体験として、もう一回くらいみたいよ。

 角川春樹にはこれに対抗して「蒼き狼 ヨーロッパを行く」とかのタイトルで、有色人種が白人どもをぶち殺す暴力映画を作っていただきたい。
  

« ザ・シューター 極大射程 | メイン | 女帝 エンペラー »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントを投稿

ネットでラクラクチケット予約購入、e席リザーブでシックスワンダフリー

なかのひと

カウンターetc

人気ブログランキング - ゲームの王道 atom rss2.0
total カウンタ:today カウンタ:yesterday カウンタ

Pagerank/ページランク

Google Adsense