【回顧】さよならナショナル、そしてVHSの思い出
ナショナルのブランドがなくなるそうだが、パナソニックの冷蔵庫とか、パナソニックのエアコンとか、パナソニックの炊飯ジャーというのは落ち着かない。
オーディオビジュアル関係でパナソニック製品を買うことはあまりないのだが、そういえば、ナショナルのビデオデッキは買っていた。当時のナショナルVHSは魅力的だったのだ。
いろいろ思い出していたら、自分が買ってきたビデオデッキの年表を作りたくなった。
1980 SL-J1
定価198,000円。高校三年生のころ、実家で買ったSONYのベータマックスだ。祖父母の金婚式の映像を残すという目的で購入した(というより、買ってもらった)。予約録画は3日間1プログラムという鬼のような設定だった。まるでピアノの鍵盤のように、ストロークがある操作部が特徴的。日曜洋画劇場で放映した「2001年宇宙の旅」を気合でCMカットしつつ録画した。
1982 NV-750
定価178,000円。"パナソニック"ではなく、"ナショナル"のVHSデッキだ。当時、ナショナルのVHSデッキはマックロードと称していた。GT4ヘッド。フロントローディング。液晶カウンター。実家はベータだけれど、VHSに乗り換え。大学一年の夏休み。工事現場でガードマンのアルバイトをやって購入。モノラル音声だったけれど、当時としては3倍モードの画質もよく、愛用していた。このころのテープは1本2,000円~3,000円した。
ビデオレンタルは、六本木ロアビルあたりのエモーションという店を使っていた。その名の通り、バンダイ系のレンタルショップだった。ただ、貸してくれるのはテレビアニメなんてなまっちょろいものではなく、海外からの輸入ビデオ。当然、字幕もない。「最後のユニコーン」とか、「遊星からの物体X」とか、ノーカット版「バンデットQ(TIME BANDITS)」とか、「ビデオドローム」とか、当時、日本の映画館ではかかっていなかった作品や、勝手にカットされた作品を英語音声で必死で見ていた。まだ、ベータ敗北は決定的ではなかったけれど、アメリカから輸入される作品はVHSが多くなっていたので、VHSに乗り換えた。
このビデオデッキには思い出がある。1983年、日本SF大会「DAICON4」のとき、数々のビデオテープといっしょに大阪まで持ち込み、深夜の合宿企画で、オールナイト上映したのだ。夜行バスで持っていったのだが、重かったよ。
それにしてもこれを買ってから25年以上も経つのか。
1985 NV-1000HD
定価249,800円。つづけて、ナショナル、マックロード。VHS-HiFiビデオデッキ。ジョグ&シャトル。フライングイレースヘッド搭載。アッセンブル自動編集対応。14日8プログラムタイマー。ライター仕事を始めたころに買った高級ビデオデッキ。これはかなり使い込んだ。買ったとき、はじめてテレビのステレオ放送に触れたこともあり、素直に驚いたという素朴な経験も……。テレビはシャープのパソコンテレビX1のモニターを使っていた。14型だ。当然、ステレオには対応しておらず、ヘッドフォンでステレオ放送を楽しんでいた。VHS民生機としては初のジョグ搭載機だったのだ。ベータに関してはうらやましいと思ったことはほとんどなかったけれど、ベータ高級機についていたジョグはほんとうにうらやましかった。このころから、ビデオデッキを購入する際に、ジョグ&シャトルと、フライングイレースヘッドは必須となる。
自作の映像を編集するというより、CMカットや、映画のエロシーンを抜き取るために使っていたような気がする。
しばらくして、LD-S1(定価25万円のLDプレイヤー)を購入したあたりから、AV道楽が始まる。テレビを29型にしたり、アナログ・ドルビープロセッサを導入して、5.1チャンネルを実践したりした。国産、輸入を含め、月に20~30枚くらい、レーザーディスクを買っていた。ばかだ。
1990 HV-S11
定価185,000円。ナショナルがパナソニックになったのが理由ではないけれど、S-VHSがほしくなり、当時、評判のよかった三菱にくら替え、本体にジョグはないけれど、リモコンにあったのがよかった。水平解像度の向上もさることながら、映像がほんとうに華やかになり、いままでずっと"狭い"映像を見てきたのだと思った。
1992 HR-20000
定価400,000円。今度はビクター。うあ、もう買っちまったなという40万円のビデオデッキ。このころ、世の中には、5万円前後のビデオデッキがあったにもかかわらず、気合とともに購入。当時モニターはPROFEEL-PROの29型だったのだけれど、豪勢なステーキのように滴る画質を堪能。629デジタルTBCなど、デジタル技術も取り込んでいる。
1995 HR-VX1
定価150,000円。これもビクター。HR-20000で、レンタルのテープをかける気はしなかったので、サブデッキとして購入。ダイナミックドラムを搭載して実現したノイズレスサーチは見事だった。各部でコストダウンのあとが見られるけれど、よくできたデッキ。
2000 HR-VX200
定価75,000円。最後に購入したS-VHSデッキもビクターだ。今度はスローもノイズレスになった。仕事でビデオを見る際に重宝していた。最近の機種では、ダイナミックドラムがなくなったことも寂しいが、しょうがないよね。
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