【映画2008】クローバーフィールド/HAKAISHA
ワーナーマイカルシネマズ板橋8番THXスクリーンにてSRD鑑賞。
これはすごかった。絶対に映画館で見たほうがいい。
映像もさることながら、圧倒的な音響を大ボリュームで堪能するためだ。
J・J・エイブラムスがプロデュースと一部監督をしたドラマ「LOST」をご覧になった方はお分かりだと思うが、サウンド一発で、巨大生物の存在を感じさせたあの演出が、さらにスケールアップして体感できるのだ。家に5.1チャンネルがあったとしても、そんなにボリュームを上げられるわけではない。あれを感じるには音が必要不可欠だ。
もうつべこべいわずに見たほうがいいよ。あれはたしかにあそこにいて、彼らもたしかにあの中を走っていた。目を閉じても必死に生きていた彼らのことは思い出せるし、あの恐怖、あの絶望、あの臨場感、すべてが周到な計算から生まれていることは明らかだ。
手持ちカメラによる映像など、「ブレアウィッチプロジェクト」との相似が言われているが、あんな映画未満のものではない。これは映画だ。堂々とした映画だ。ストーリーや構成にいたるまで、映画を知ってる人間の熟練した技術と見識がみなぎっている。
映画の始祖リュミエール兄弟の「汽車の到着」では、スクリーン上、迫ってくる汽車を見て、観客がパニックになったという。映画とはつまり、そういうものなのだ。
映画を批評するということばの活動の中で、映画の中のことばに足をとられることが多いのだけど、こういう剥き身の映画を見ると、上質の料理を食べたときのように、格別の酔い心地を味わえる。
ホームビデオ映像による再現構成ということで、目くらましはあるけれど、ダイアログにないプロット構成、人物配置など、周到に計算されており、立ちのぼってくる詩情さえも感じられたほどだ。
ちなみに仕事でこの映画の紹介なども扱いつつ、ほんとうにデリケートに工夫しつつ、ネタバレ被害を避けてきたのだが、意外なところで映画公開前に重大なネタバレをくらったのが残念だ。それもこの映画のジャンルが○○だとかいう浅薄なネタバレではなく、パンチラインに相当する部分のネタバレだったのが悔しい。
100点満点で言えば、300点ぐらいの作品だ。もし、あれがなければ、1000点を超えたかもしれないのに……。悔しいなぁ。
