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【映画2008】最高の人生の見つけ方

 ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋7番スクリーンにてSRD鑑賞。

 作品の中で「レインマン・レイといってもいいかい」といっているように、男ふたりのバディ・ムービーにして、ロード・ムービーだ。監督はロブ・ライナーだから、感動保証済み。

 癌により余命半年を宣言されたふたりの男が、残った人生でやりたいことを列記した、バケットリスト(棺桶リスト)を書き出し、それをひとつずつ塗りつぶしていく。

 ただでさえ善良なモーガン・フリーマンが死んじゃうんだよ。これはもうそれだけで泣くことをあらかじめ予定された映画だ。

 ビジネスにおける勝者であるジャック・ニコルソンと、ファミリー作りという点で勝者であるモーガン・フリーマン。日本で言えば、還暦過ぎでふたつの理想の形を迎えた男が予告された死を前にして、最後の夢を果たしていく。

 上手いと思ったのは満ち足りた家族の中での尊厳ある死を迎えられるはずのモーガン・フリーマンが孤独な億万長者につきあって、世界を旅する理由がきちんと描かれ、旅を経たあとで、幸せの青い鳥はほら、こんなところにとロサンゼルスの家に帰ってくるあたり。

 いいもんですなぁ。よくできたヒューマンコメディとして、作品の半ばあたりからきちんと泣かせていただきました。

 死を目前にした人が旅に出る映画というのは、これだけではない。自分の好みとしては、旅の最後に自殺すると少年を脅しながらアル・パチーノがニューヨークを旅する「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」のようなあがく映画が好きだ。

 二人はあまりにもあがかないのだ。できすぎているのだ。穏やかすぎるのだ。

  

 旅のプロセスにしても、むやみに豪華な大名旅行としか思えず、その中での成長と変容が描かれていないし……。

 仮に末期癌のつらさがなかったとしても、男ふたりはここまでおおらかに死を受容できるのだろうか。その疑問が頭から離れない。もしかしたら、世の中にはこんな人もいるかもしれない。でもね。公私それぞれの勝者が勝ち組タッグをくみやがってとしか、思えないんだよな。

 やりたかったことを並べて書き、一行一行消して満足していくような最後は迎えたくないと、心の底から思ったよ。きっちり泣けたけど、スクリーンを背にしたら、ありえねえと思う45歳のおれがいる。

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