【映画2008】アフタースクール
ワーナーマイカルシネマズ板橋12番スクリーンにてSRD鑑賞。
この手の映画はネタバレに気をつけなければいけないので、さまざまな情報をシャットダウン。同監督で以前話題になった「運命じゃない人」も見ていないから、作風を知らないし、どんな役者が出るかさえ、知らずに劇場にいって正解だった。
ほんとうに緻密に構成されたいい作品だった。錯綜するプロットを巧みにさばきながら、意外な展開を見せていく。混乱しそうなシチュエーションも謎が解ければ、クリアに納得させてくれる。さらに同様なコンゲーム作品の中でも出色のあと味のよさは、特筆すべきだろう。
堺雅人、大泉洋、常盤貴子、田畑智子といったドラマでもおなじみのキャスティングを巧みに配しているのも、爽やかなあと味作りに貢献している。
まったく文句がないわけではない。あらゆるところで、謎めいた展開だけれど、いったいどれが謎の本体なのかが、はっきりしない。
この手の叙述系ミステリ映画で比較すれば、「ユージュアル・サスペクツ」なら、カイザー・ソゼ、「キサラギ」なら、アイドルの死の真相といった核が、比較的早い段階に提示されるのに、この作品にはそれがない。
ミステリーには、whodunitとか、howdunitとか、whydunitなんて用語があるけれど、これはそういうものではない。"what's happened"なのだ。あらためて考えるとこの映画が「アフタースクール」と名づけられたことが、序盤、最大の謎だったりするんだけどね。
つまりなにが問題かわからないまま、それでも謎らしきものが続く前半は非常にあやうい綱渡りで、大泉洋と佐々木蔵之介のキャラクターでひっぱっていく。それが悪いわけではない。上品な語り口の中にとっぷりと身を浸せば、気持ちよく映画を見られる。
ただ、最初に提示された謎がぼんやりしてるから、最後に謎が解ける小気味よさはない。そのかわり、クライマックスの快哉が、「だました」とか「だまされた」ではなく、アフター「スクール」ならではの部分にあったところが、うまいと思った。
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