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【映画2008】ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-

 今回、鑑賞途中で上映が途絶え、館内に明かりがついてしまった。観客の一人が外に出て、係員に連絡。5分ほどで上映は再開された。

 映画があまりにもおもしろかったので、そんなことを忘れて、エンドロール後に外に出たのだが、係員が立って謝りながら、なにかを配っている。こういう映写事故の場合、鑑賞券をもらえることもあると聞いたので、ちょっとうれしくなったのだが、配っていたのはポップコーン(S)券でした。なんだかなぁ。

 ワーナーマイカルシネマズ板橋12番スクリーンにてSRD-EX鑑賞。

 いやあ、気持ちよかった。「わらの犬」だとか、「オーメン」だとか、「バットボーイズ」だとか、「ハートブルー」だとか、「男たちの挽歌」だとか、「ワイルドバンチ」だとか、おまけにチャック・ノリスだとか、もういろんなものが詰めこまれたすさまじい作品だった。

 日本公開が危ぶまれたていたところから、町山智浩による紹介、宣伝活動と、その後の署名運動を経て、近所のワーナーマイカルで見られるようになるとは……。ほんとにもう感謝したい。

 映画の内容については、ほとんど予備知識なしで見たのだけれど、やられたなぁ。

 高校とか大学の映画サークルで、目や耳や口や鼻からこぼれ落ちるくらい、映画を吸収している時代、それもとりわけ、娯楽映画が大好きで、やっと手に入れたカメラで映画を撮るとしたら、こういうものを撮りたかった究極の理想形といってもいい。

 学生映画の技術にくらべたら、数億倍のクオリティなのだが、ぎっしり詰っている映画への愛情と、緻密でありながら、弾けまくった展開のサスペンスにうならされるし、撮影や編集も「どこのブラッカイマーで、どこのトニー・スコットだよ」みたいな、ショートカットの乱れ打ち編集だとか、「そこでペキンパーですか」という、思い切ったハイスピード撮影など、もう引用元を知ってても知らなくても楽しめる密度にやられました。

 あまりにも有能すぎて、自分たちの成績が相対的に下がってしまうという、わけのわからない理由で、ロンドン市警を追われた熱血刑事、エンジェル。彼が不承不承に着任したのは、ビレッジ・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞しているイギリスの平和な村だった。

 たいへんな平和さで、着任した警察署は弛緩しきったようだ。しかし、エンジェルは生き方をまったく変えずに、警察官の職務を遂行していく。このあたりは、笑いどころの大きいコメディなのだが、最初の殺人事件が起こったところから、ドラマは思いがけない方向に進んでいく。ていうか、バカミス的要素まで入ってくる。

   


 主演のサイモン・ペグのことは、ほとんど知らなかった。ダニエル・クレイグをマイルドにしたような風貌だが、コメディアン出身の俳優なんだね。「MI3」にもでていたようだけれど、記憶に残っていない。そんな、なんちゃってダニエル・クレイグが、4代目ジェームズ・ボンドのティモシー・ダルトンと対決するのだから、たまらない。

 元妻役がケイト・ブランシェットというのも気づかなかったし、冒頭に出てくるサンタがピーター・ジャクソンだってのにも気づかなかったよ。

 もちろん、自分の中にある映画アーカイブを開きながら、引用をカウントするのも楽しいが、とことん悪乗りして、さきが読めないアクション・コメディとして楽しむのもいい。 英国風ブラック・ジョークが横溢した世界はひさしぶりで、そういう点でも楽しめた。

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