デトロイト・メタル・シティ
新宿バルト9、8番スクリーンにてSRD鑑賞。
原作では、クラウザーさんの人格を根岸崇一としての理性で覆っていたはずの主人公だったが、映画ではなりゆき上しかたなくクラウザーさんを演じている根岸崇一となっている。なんといってもこれが一番大きな改変だ。
なにしろ制作が東宝映像制作部である。"明るく楽しい東宝映画"の伝統がある。「ファックファック……」といってても、「そんなんじゃ濡れねぇんだよ」といってても、下品さのかけらもない。
シナリオも「NO MUSIC NO DREAM」をテーマに青春アイドルものというべきフォーマットにおさめており、きわどい素材をきちんと脱臭して、口あたりよくまとめている。製作委員会にテレビ局が入らず、出稿量が比較的少ないにもかかわらず、ヒットしているのは、そういった安心感によるものだろう。
もちろん原作のほうがはるかにおもしろい。イニシエーションの映画として、根岸崇一が自身のクラウザーさんという本質に目覚める映画であれば、もっとおもしろかったと思う。
まぁ、これはこれで松山ケンイチの芸を味わう別物なのだろう。そういう意味で「L change the WorLd」と同根の企画だね。ファン代表の大倉孝二はがんばっていたのだが、もうすこし、ここを厚くしてほしかったし、加藤ローサはミスキャストだと思う。加藤ローサはなにに出てもミスキャストなんだが……。