【映画2009】ジェネラル・ルージュの凱旋
ワーナーマイカルシネマズ板橋7番スクリーンにてSRD鑑賞。
前作である映画「チーム・バチスタの栄光」も見ていないし、海堂尊の原作小説も読んでいない。それでもしっかり楽しめた。
最近は「誰も守ってくれない」のようにつまらない映画であるばかりか、人間関係を理解するためには、直前のテレビスペシャル「誰も守れない」を見るべきみたいなひどいケースもある。映画はテレビの奴隷じゃない。
もちろん前作から引き継いでいるであろうキャラクターや舞台設定はあるのだが、それを知らないことはデメリットにならない。また、「理屈っぽく尊大な大男と調子ハズレだが聡明な美女」という「トリック」型バディシステムは、阿部寛という切り札とともに有効に機能している。(「チーム・バチスタ」ではあんまりうまくいってなかったみたいだね)
そして、ジェネラル・ルージュ=堺雅人である。この映画の功績の多くは堺雅人にある。救急救命の司令塔として最前線に立ち、ワーカホリックな暴君として君臨している。
純粋なリアリティを追求したドラマというより、少しずつカリカチュアライズされたキャラクターやご都合主義といってもおかしくない展開が見られる。高嶋政伸の大芝居など、普通の映画レベルで考えると、やりすぎなのだが、それがまったく不自然に思えない。
不自然さを感じない理由は救急医療に対して徹頭徹尾ぶれていない問題意識が大きいが、それだけではない。事故、自殺未遂、急性アルコール中毒など、運び込まれる患者のバリエーション、さらに患者モラルや医療行政の問題など、わかりやすい形で可能なかぎりつめこんでいる濃密さにもあるのだろう。
ミステリーとしての大ネタはないし、探偵役の二人の活躍よりも、会議室でのディスカッションで解ける謎が多いのだが、全体にばらまかれた伏線がクライマックスでつぎつぎに回収されていく醍醐味は別格で、そのカタルシスが、この映画を同様な日本映画と峻別しているのだ。よくできた作品でした。
キャスト 竹内結子 阿部寛 堺雅人 羽田美智子 山本太郎 貫地谷しほり 尾美としのり 高嶋政伸 佐野史郎 玉山鉄二 平泉成 野際陽子 國村隼 他
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