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【映画2009】ヤッターマン

 ワーナーマイカルシネマズ板橋10番スクリーンにてSRD-EX鑑賞。

 オリジナルシリーズが放送終了して、30年ですか。現時点でヤッターマンを実写化するとしたら、最適解のひとつと考えていいのではないだろうか。十分に楽しかったよ。三池崇史作品らしい一本調子な演出だけど、適度にセクシーで適度に笑えて適度に悪趣味で堪能いたしました。

 三池崇史作品の評価に関しては、人によって分かれるとは思う。投げっぱなしでひろわないギャグの好悪があるから。三池はツッコミを入れないので、笑いにくい。それでもアニメキャラクターが実写の人物になったことで生まれる戸惑いさえもギャグとしてきちんと入れているのが、好ましい。上映中、何度か笑わせていただきました。ぼくの両側に座っていた見知らぬ女性たちも同じように笑ってくれていたので、よかったよ。

 戦闘ダイジェスト版みたいな序盤が終わったら、中盤までは山本正之メロディをバックにした「チャーリーとチョコレート工場」になりそうな雰囲気に……。そして、気がつけば無国籍SFXコメディとなり、最後は「ヘルボーイ・ゴールデンアーミー」風になってしまった。

 もっともっとミュージカルテーストを強くしたほうが好みではある。

 ドロンジョのマスクの下から見える深田恭子の目が抜群にいい。セクシーというより、たまたまボンデージを身につけた少女のような趣きさえあり、ファンタジーの住人としての存在感はバッチリだ。 巷間、噂された杉本彩や土屋アンナよりもよかったのではないだろうか。ただ、かわいさプラスアルファの部分は皆無で、キャラクターとしては薄いのが惜しい。本人はほとんど動いていないしね。

 ボヤッキーの生瀬勝久なんて、48歳とは思えない好演である。彼がこの世界の説得力のすべてだ。ヤッターマン1号の櫻井翔とヤッターマン2号の福田沙紀は、まぁ、どうでもいい人なんだが、考えてみれば、オリジナルの1号2号もどうでもいいキャラだったね。

   

 今回のヤッターマン2号の変身シーンが短かくて、お色気皆無なのは、かわいそうだ。あれがオリジナルヤッターマンで2号の唯一の存在理由なのに……。福田沙紀は監督に愛されてなかったのだろう。

 三池監督の毒というか、岡本杏理を痛めつけ、なぶることで、正義のために鈍感になっているヤッターマンたちの姿を皮肉っているのも楽しい。

 もともとヤッターマンは偉大なるマンネリといわれていた作品である。毎回むちゃくちゃおもしろいわけではない。変わらぬキャラクターたち、山本正之の曲、失笑すれすれの脱力ギャグ……。なによりも家族にも似た善玉悪玉の仲のよさが魅力のシリーズである。それを考えると、これだけ見られれば、おなかいっぱいです。

監督:三池崇史 製作総指揮:佐藤直樹/島田洋一 製作:堀越徹/馬場清 エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治/由里敬三 プロデューサー:千葉善紀/山本章/佐藤貴博 脚本:十川誠志 音楽:藤原いくろう/神保正明/山本正之 撮影:山本英夫 美術:林田裕至 照明:小野晃/藤森玄一郎 録音:中村淳/柳屋文彦 
キャスト 櫻井翔 福田沙紀 生瀬勝久 ケンドーコバヤシ 岡本杏理 阿部サダヲ 深田恭子 (声の出演) 滝口順平 山寺宏一 たかはし智秋 他
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