【映画2009】バーン・アフター・リーディング
ワーナーマイカルシネマズ板橋4番スクリーンにてSRD鑑賞。
ジョージ・クルーニー、フランシス・マクドーマンドといったコーエン組の常連役者にジョン・マルコヴィッチやブラッド・ピット、ティルダ・スウィントンといった豪華キャストが加わった作品だ。現代のスクリューボール・コメディともいうべき、ややこしい恋愛模様になんちゃって国際謀略が加わる。
ジョージ・クルーニーは「オー・ブラザー!」、「ディボース・ショウ」に続いてコーエン作品への出演は3作目となるが、前2作とほとんど同じキャラクターといってもいい。頭がよくハンサムなのだが、真剣さのかけらもないちゃらんぽらんな男の役だ。今回も無駄に器用にすごい椅子を作ったりする。
映画ファンなら注目したいのは、ブラッド・ピットのはじけたバカぶりだ。ブラピの出演作では「ジョー・ブラックをよろしく」や「フル・フロンタル」などで、笑えるシーンはあるのだが、ここまで思い切ったバカを演じたのは、初めてだよね。
アスレチックジムで働くハンサムだけれど、脳細胞がすかすかなトレーナーを好演している。CIA幹部と思い込んでいるオズボーン・コックスの名を発音するときの、フランス訛りなど、むやみにおかしい。最近見た「ベンジャミン・バトン」で輝くような美しさを見せた人と同じ人とは思えない。つまり、コメディ開眼ということで、もっともっとこの手の作品に出演してほしい。 コーエン映画の常連になってくれるといいんだけれど。
3ワードにひとつはファックと入れるジョン・マルコヴィッチや、出会い系サイトおたくのフランシス・マクドーマンドなど、みんなやるせなくステキな馬鹿ばかりで、その芸を楽しむことがこの作品の醍醐味なのだろう。
なにしろコーエン兄弟のコメディである。1枚のCD-Rをめぐってややこしく込み入った群像劇がさまざまに意表をついて、笑いを誘う。生き死にさえもニヒリスティックなのだが、安心して笑っていると、ショッキングな展開になるのもコーエン兄弟ならではだ。
衝撃的な展開が何度かある。気分的には、もうひとやま欲しかったのだが、やりすぎると野暮になるというもの。国際謀略映画自体を意地悪くパロディにしているあたりはしっかりたんのできた。
国際的な謀略を描いている風に見せながら、オープニングとエンディングを呼応させるブックエンドシステムで、あさましい人間たちが、コップの中の嵐に舞っているのだと、示している。
キャスト ジョージ・クルーニー ブラッド・ピット フランシス・マクドーマンド ジョン・マルコヴィッチ ティルダ・スウィントン リチャード・ジェンキンス デヴィッド・ラッシュ J・K・シモンズ マイケル・カントリーマン オレク・クルパ 他


