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【映画2009】3時10分、決断のとき

 新宿ピカデリー8番スクリーンにて、SRD鑑賞。

 ラッセル・クロウのウェスタンといえば、「クイック&デッド」が思い出されるが、あのときよりもさらにスキルアップしたガンアクションを見せてくれのがうれしい。

 「決断の3時10分」というオリジナル・ウェスタンは見たことがないけれど、すばらしい西部劇になっている。

 本当の西部劇好きにはおよぶべくもないが、やはり西部劇は楽しい。

 自分が西部劇で好きなのは動線の交錯だ。銃を持った男たちが、視線や射線を錯綜させながら、西部の町を縦横に動き、死のHide & Seekを繰り広げる。奇観広がる荒野で、馬が馬車が列車が高速の攻防を繰り広げる。網膜に刻まれた動きが、美しい情景となり、心理描写ともなる。

 そういう西部劇の魅力が横溢した傑作だった。

 ラッセル・クロウは、西部にその名を轟かす強盗団のボス。へまをした仲間をも容易に撃ち殺す非情さがある一方、不思議な茶目っ気もうかがわせてくれる。

 クリスチャン・ベールは、南北戦争で足に障害が残る。貧乏な牧場主である。

 運命のいたずらで動線が交錯した二人だったが、更なる運命のいたずらで、クリスチャン・ベールは、捕縛されたラッセル・クロウを処刑場まで、護送する一団に入る。からまりあう運命の動線は奇妙な化学反応を見せ、二人の間で感情の動線がからみあってくる。

  

 

 登場するキャラクターは全員魅力的なのだが、これがもうビシバシ射殺されていくわけですよ。狂いのない演出にマルコ・ベルトラミ渾身のサントラ(アカデミー・オリジナル・スコア賞ノミネート)が重なる。ほんとにたまらない。

 旅の中で、敵・味方の立場さえ交差していくが、たくみな皮肉としかいえない流れも見事で、「すげー」とか声を出しそうになるのを、あわてておさえこんだよ。

 映画に存在するコンフリクトのお手本みたいな構図がたっぷりつまっていて、幸せに身を浸してしまった。

監督:ジェームズ・マンゴールド 脚本:ハルステッド・ウェルズ/マイケル・ブランド/デレク・ハース 原作:エルモア・レナード 製作:キャシー・コンラッド 製作総指揮:スチュアート・M・ベッサー/ライアン・カヴァノー/リンウッド・スピンクス 撮影監督:フェドン・パパマイケル 編集:マイケル・マカスカー 衣装デザイナー:アリアンヌ・フィリップス 音楽:マルコ・ベルトラミ 
キャスト ラッセル・クロウ クリスチャン・ベイル ピーター・フォンダ グレッチェン・モル ベン・フォスター ダラス・ロバーツ アラン・テュディック ヴィネッサ・ショウ ローガン・ラーマン ケヴィン・デュランド ルース・レインズ ベンジャミン・ペトレイ 他
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