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【映画2009】トランスポーター3 アンリミテッド

 ワーナーマイカルシネマズ板橋11番スクリーンにてSRD鑑賞。

 いやはやひどい映画だった。キャラクターが命のリュック・ベッソン脚本製作映画なのに、ヒロインに魅力なし、ヒーローのキャラはぶれまくっている。敵キャラはバカばっかりで、見るべきところがない。


 とりわけヒロインのひどさは特筆もので、ロシア系ツンデレ女にしたかったのかもしれないが、自分の状況も把握せず、あとさき考えず、、アルコールとドラッグとセックスにしか興味がない女というだけで、唖然とする。

 ニューヨークの街角でリュック・ベッソンの目に留まったという、ナターリア・ルダコワとかいう旧ソ連生まれの美容師が演じているのだが、顔中そばかすで埋め尽くされた顔を映画館の大スクリーンで延々と見せられるのも厳しいものがある。

 うなじに漢字で「安」というタトゥーが彫ってある。まったく意味不明だが、「ああ、お前は本当に安い女だよ」というのが、劇場全体のコンセンサスであろう。

 「ロシアじゃないわ、ウクライナよ」というセリフがあるのだが、かつてのリュック恋人、ミラ・ジョヴォヴィッチの影をまだ追っているのだろうか。

 本編上映前に配給のアスミック・エースがつけた、「トランスポーター」シリーズのポイント説明フィルムがある。そこでトランスポーター3つのルールとか、バカていねいに説明しているのに、ジェイソン・ステイサム演じるキャラクターが本格的に動き出すや否や、「どんなルールにも例外がある(本人談)」とやらで、ぜんぶ反故にするのには、脱力した。

 ゴルゴ13が美人と喜んで握手をして、「あんた、握手をしないんじゃなかったのか」といわれ、「どんなルールにも例外がある」といったら、それはゴルゴではなくなってしまう。

 敵のボスも今回のミッションをなんでジェイソン・ステイサムに任せたのか、まったくわからない。わざわざ他人の手を借りて、ややこしいことをするくらいなら、やまほどいる自分の子分に任せればいいのに……。

 「アマルフィ」で織田裕二がしゃしゃり出る理由もわからなかったが、「トランスポーター3」でジェイソン・ステイサムに依頼する理由はもっとわからない。

 とりあえず、今回の映画としての大きな仕掛けは、自分の車から一定以上の距離になると、爆発するブレスレットを、ヒーローとヒロインが装着するところにある。「フランスで説明しているのに、メートルではなくフィートを使っているのがおかしいのだが……」

 しかし、それをきちんと生かしたアイディアはほとんどない。

 距離が開くごとに警告の色が変わることをていねいに説明しているくせに、そんな設定を使った数少ないシーンでは、色を変えるブレスレットのカットを見せない。サスペンスの演出として致命的だ。

   

 敵に車を奪われて、自転車で追いかけるくらいなら、ハイウェイ上で、奪われた車を別の車で追いかけるくらいのアクションがあってもよかろう。高速走行する2台の距離が刻一刻と変化するサスペンスを見たかった。

 その一方で、二車線の道路を併走するトレーラーのあいだを片側二輪走行ですりぬけるなんて、あほくさいアクションがある。一般のトレーラーがそうやって、無茶な運転をしている理由がわからないし、わざわざそんなアクロバットで抜ける道理もない。

 セーム・シュルトが敵キャラとなったりする肉弾アクションシーンは、それなりに見られたけれど、つくづくどうしようもない映画であった。まあ、リュック・ベッソンがスラブ女をナンパするためだけに作った映画なんだね。映画を見終わってわかったことは、最近のリュック・ベッソンの趣味の悪さだけであった。

監督:オリヴィエ・メガトン 脚本製作:リュック・ベッソン 脚本:ロバート・マーク・ケイメン 製作:スティーヴ・チャスマン  武術指導:コリー・ユン 音楽:アレクサンドル・アザリア 撮影:ジョヴァンニ・フィオーレ・コルテラッチ 衣装デザイン:オリヴィエ・ベリオ 編集:カミーユ・ドゥラマーレ/カルロ・リッツォ 
キャスト ジェイソン・ステイサム ロバート・ネッパー フランソワ・ベルレアン ナタリア・ルダコーワ セーム・シュルト アレックス・コボルド ヤン・サンベール エリック・エブアニー デヴィッド・カンメノ シルヴィオ・シマック 他
※こちらのエントリーもどうぞ。

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