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【映画2010】かいじゅうたちのいるところ

 ワーナーマイカルシネマズ板橋6番スクリーンにてSRD鑑賞。

 名作絵本の映画化ということだが、原作は読んでいない。反抗期という年齢ではないが、9歳の少年なら、自分でも戸惑うばかり野性的な衝動をどうしようもないときがある。人との付き合い方、疎外感、愛情、表現力の欠如などから生まれる「野性」のむらむらを描いたファンタジーだ。


 映画の冒頭で、9歳の少年マックスをとりまく世界が描かれる。父親の不在、大人になっていく姉、母親のボーイフレンド……。しかし、マックスの年齢では、それにどう対処していいかわからない。お気に入りのオオカミの着ぐるみに身を包み、家を飛び出してしまう。たまたま見つけたヨットでたどり着いたのは、不思議な島だ。そこには大きくて強くて優しくて寂しがりのかいじゅうたちがいた。

 スパイク・ジョーンズ監督作品だけあって、映像と音楽のコラボレーションは最高だ。「かいじゅうおどり」をしようと飛び出すあたりの躍動と解放感は本編の白眉で、永遠にこの世界にいたいと思わせてくれた。

 なにより、ジム・ヘンソンスタジオで作った、かいじゅうの着ぐるみがよくできており、CGやアニメではだせない、不可思議なリアリティを感じさせてくれる。音楽もほんとによくて、サントラが欲しくなってしまった。

    

 マックスが実生活で作ったイグルー(雪のかまくら)とかいじゅうたちと作った砦、マックスがしかけた雪合戦とかいじゅうたちとの泥玉合戦など、かいじゅうのいる島そのものが、マックスとマックスを取り囲む現実を投影したメタファーになっている。

 とくにかいじゅうの中心人物(?)キャロルは、マックスの野性を投影したキャラクターだ。マックスはキャロルとのやりとりを通して、感情の豊かさ、行動の理不尽さを客観的に見ることになる。

 現実のほろ苦さや、自分の中での折り合いのつけ方など、ほろ苦くも滋味のある現実が見えてくるドラマだから、子ども向けというよりは、大人のためのファンタジーに思える。大人にとっても、かいじゅうおどりは最高だ。

監督脚本:スパイク・ジョーンズ 原作:モーリス・センダック 脚本:デイヴ・エガーズ 製作:トム・ハンクス/ゲイリー・ゴーツマン/ヴィンセント・ランディ/モーリス・センダック/ジョン・カールズ 製作総指揮:トーマス・タル/ジョン・ジャシュニ/ブルース・バーマン プロダクションデザイン:K・K・バレット 美術:ソニー・ジェラシモウィック/ウィリアム・ホーキンス/クリストファー・タンドン/ルシンダ・トムソン 美術監督:ジェフリー・ソープ 衣装デザイン:ケイシー・ストーム 編集:ジェームズ・ヘイグッド/エリック・ザンブランネン 音楽:カレン・O/カーター・バーウェル 舞台装置:サイモン・マッカチェオン 
キャスト マックス・レコーズ キャサリン・キーナー マーク・ラファロ ローレン・アンブローズ クリス・クーパー ジェームズ・ガンドルフィーニ キャサリン・オハラ フォレスト・ウィテカー 他 
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監督 : スパイク・ジョーンズ 出演 : マックス・レコーズ 、 キャサリン・キーナー 、 マーク・ラファロ 声の出演 : ローレン・アンブローズ... [詳しくはこちら]

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