【映画2010】マイレージ、マイライフ
ワーナーマイカルシネマズ板橋にてSRD鑑賞。
すばらしくたくみな作品だ。リストラ宣告を業務として、全米を飛び回るジョージ・クルーニー。家族や恋人といった人間関係を最小限にして、自身の評価として航空会社の上級会員になることを生きがいとしている。
個人的にもJAL GLOBAL CLUBに入ろうとがんばっていた時期があるので、マイレージ集めの楽しさも多少は知っている。目的と手段の逆転といってしまえば、それまでなのだが、熱中していたときは、空港に向かうだけでも多幸感があった。その甲斐あって、いまでもラウンジ利用やインボラなどの恩恵がありがたい。
映画の序盤はマイル厨なうんちく豊富な、ウェルメイドなホイチョイムービー的イメージがあった。しかし、主人公の変化が描かれてくるに連れ、じわじわと心にしみてくる。
彼がマイルで規定される世界に生きているのは、人の人生を変えると言う非情の中で、傷つかない距離を保つためのメソッドだった。アナ・ケンドリック演じるネット時代の新人とともに旅をする中で、彼の日々にも変化が訪れる。
ジェイソン・ライトマンは「サンキュー・スモーキング」のころから、うまい作家だったけれど、ジョージ・クルーニーをはじめ、最高のキャスティングにも恵まれ、人と人のつながりについて、適確に描いている。
クレバーで押し付けがましくないのはこの映画の美点のひとつだが、ほろ苦い結末とともに、温度の低さも感じてしまうのが、きわどいところだ。
そういえば、最近、母を連れ旅をしたとき、マイレージのステータスのおかげで、ラウンジでゆっくりしてもらえたし、アップグレードなどの特典も味わえた。つまりそういうあたりが、ほどほどってことなのだろう。
キャスト ジョージ・クルーニー ジェイソン・ベイトマン ヴェラ・ファーミガ アナ・ケンドリック ダニー・R・マクブライド エイミー・モートン メラニー・リンスキー サム・エリオット J・K・シモンズ 他


