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【映画2010】2010年5月鑑賞映画

 ツイッターで、この時期鑑賞した映画へのつぶやきもまとめて追加しました。タイトルに星をつけたものはおすすめです。

05月01日
【ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲】


 

見どころは仲里依紗の大腿部からVゾーン周辺だけ。それと哀川翔・仲里依紗の白黒決着部分くらいで、あとはもう壊滅的。
から十までセリフで説明する宮藤官九郎脚本のあまりのひどさに三池崇史が「お仕事」として付き合ったかのような作品だ。
だいたい「ゼブラタイム」とかいう設定を持ってきながら、劇中2回しかゼブラタイムがない。それも主人公とある人を襲うためだけのもの。結局、市民にとってゼブラタイムってなんだったのかがよくわからない。
キャラクターや世界観などの設定はぜんぶ、紙の上の設定としてしか機能しておらず、ドラマにまるでつながっていない。コメディなら、もっと悪ノリしてくれればいいんだけど、ときどきコメディであることを思い出すだけの脱力感。
ガダルカナル・タカが、「時計仕掛けのオレンジ」のマルコム・マクダウェルを黒く塗ったようないでたちで現れ、どんなことが起きるのかと期待したが、ただのコスチュームだけであった。
1作目も腰砕けな部分はあったけれど、今回は終始グダグダ。観客は置いてけぼり。
問題はゼブラクイーンの中の人の仲里依紗がやみくもにかわいいこと。悪を象徴する存在でありながらイノセントさがあふれでてくる。耳で聞くセリフと目で見る仲里依紗が分離されて困ってしまう。痛々しささえ感じるのだ。仲里依紗じゃなくて、杉本彩あたりがよかったんじゃない。
悪ふざけや悪ノリをするのなら、もっとがしがしやればいいのに……。


【矢島美容室】
みた俺が悪かった。幼児と小学校低学年児童の笑い声は聞こえてきた。
満席に近い劇場内は最悪に近いマナーだった。プラスチック容器をマラカスのように鳴らし、お菓子を食べる小学生。メールを打つやつ。おしゃべり。退屈した幼児。けれどまるで気にならない。
ツイッター試写会の松竹配給だけあって、ツイッターでもしなきゃ耐えられない内容。
矢島美容室というユニットは嫌いじゃない。でも放送作家が8時間くらいで書いた脚本には辟易。こんなもの映画館でお金をとっちゃいけないよ。
なんでもっときちんとミュージカル仕立てにしなかったんだろう。みどころは黒木メイサの脇くらいだ。
ネバダといえば、「クレージー黄金作戦」の舞台。同じように調布あたりをネバダといって撮影してるむかしの人はすごかった。

   

★【17歳の肖像】
見事な映画だった。階級、人種、教育、時代、こういうのを作るとイギリス映画は本当にうまい。

★【プレシャス】
すごい。これはやられた。しかも逆境のユーモアまである。かたい心が感動とともにほぐれ、地平が広がっていく。
「プレシャス」も「17歳の肖像」も16、7歳の「少女」の「教育」の話だ。すごい二本立てになったし、さきに「17歳の肖像」から見てよかったよ。
叫びたくても叫ぶべき言葉さえない牢獄もあるのだなぁ。
暴力と救いを描いた点で「息もできない」を思い出す部分さえあった。


05月03日
【てぃだかんかん】
72歳の母が「小学生の作文みたいな話やったね」といったが、その通り。いい人の話だけれど、いい話でもないし、いい映画でもない。役者が無駄に豪華なバラエティの再現ドラマみたいだった。脚本と音楽にはもうちょっと力を入れてください。
どうして愚直な人を描こうとするとき、山下清的テンプレートをあてはめるのだろう。それじゃ愚直ではなく、ただのバカだよ。

05月08日
【運命のボタン】

   

 マシスン風味というよりは、「ドニー・ダーコ」のリチャード・ケリー風味。設定を1976年にし、主人公の夫をNASAで宇宙飛行士を目指す開発者にしているのは興味深いけれど、それがあまり機能していない。
主人公の葛藤や欲求の描写がいまひとつ足りないので、最初の決断が腑に落ちない。映像的に興味深いところもあるのだけれど、そこまでやらなくても、よかったんじゃねぇか。という、違和感が残る。
つまり「猿の手」のアレンジではあるのだが、いろいろと回りくどいことをやりすぎて、アイディアの核を曖昧にしている印象だ。この手のことをやるのなら、純粋に「猿の手」の映画化でいいんじゃないのと思ってしまう。 キャメロン・ディアズさんがなんだか中途半端にいい人なのも居心地が悪い要素。
 キャメロン・ディアズさんがなんだか中途半端にいい人なのも居心地が悪い要素。

05月09日
★【9<ナイン>】

   
 


すばらしい。むかし、イアン・ミラー http://ow.ly/1ILmS というアーティストが好きだったけど、金属と麻のバランスが彼のアートを思わせる。もうあらゆるアートワークがツボな作品だった。
すばらしいのはキャラクター造形。人類滅亡後になぜか生きている9体の人形……。麻のテキスチャーで人間が死に絶えた世界を歩いているという謎めいた設定。9体の人形はまるでサイボーグ009のように個性的なキャラクターをしている。
その個性付けがしっかりしていて、開巻20分ほどで、しっかりと納得させてくれる。ブードゥー人形にも似た造形は世界の中で息づき、世界とも有機的に関連していく。
いとしく、せつなく、けなげで、たのもしく、そんな人形たちが動くさまはいつまでも見守っていたくなる。ほんとうに終わらせたくない。エンドクレジットを観たくない。いつまでも彼らを見ていたいと思わせる作品だった。
 音楽やSE、アフレコも優れていて、音のいい映画館で堪能したいと思わせる。林完治による字幕はちょっとやりすぎかなと思わせる部分もあるけど、愛情が感じられてうれしくなる。彼らはいまも生きている。あの世界でなにをしているのだろうか。
むかし、ぼくがシナリオを書いた「レナス」というゲームも、自分で災厄のスイッチを押した主人公が、その災厄を食い止める話だった。ああ、こういう話が好きな人はこういう設定をつくりたくなるものだなぁと感じいりながら、話のひとつひとつに震えていた。


機内映画

    

【小さな命が呼ぶとき】
実話をもとにしたきまじめな映画だったが、投資に関する生々しい話も多いだけに、ちょっとビミョーな感じだなぁ。

★【leap year】
エイミー・アダムス主演のラブコメだ。4年に一度、うるう年の2月29日だけは、女性からプロポーズできるというアイルランドの風習にしたがって、ボストンからアイルランドにいったところ……。アイルランドのじじいたちが、いい味わい。

【パーシー・ジャクソン】
まあ、期待値通りのお仕事という映画だった。どっちにしても対岸の火事みたいな雰囲気。

【Dear John】
アマンダ・セイフライドはきわめて美しく彼女を見るだけで至福なのだが、展開にメリハリがなく、ご都合主義的な凡庸なメロドラマだった。

※こちらのエントリーもどうぞ。

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