DIARY:1998 DEC. 1〜10

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1998年12月1日

目とゼルダと
ゼルダな一日。
それにつけても、パソコンをじっと見つめていたかと思ったら、
連続で何時間もゲームをやってたり、
目の酷使をしすぎ。

やばいなぁ、おれの老後。
どんな眼鏡をかけて、どんな風に見えてるんだろ?

はじめて眼鏡をかけたのは、小学校二年生のときだから、
なんと、四半世紀以上も眼鏡をかけつづけてきている。

きのうの日記で、タバコの吸いすぎで命を縮めながら、
ゲームを作ってるとか、ほざいていたが、
消しゴムがこすれて消えるように、
ぼくの視力も消えていってる。

労災おりないっすか(笑)。

フリーがいうと、寒いものがある。

ゼルダの件は、もう少しまとまってからね。


1998年12月2日

うそつきで遊んでやろう
ゼルダを切り上げ、秘密の会議。

やはりゲームデザイナーの日記ということで、
現在進行形のゲーム作りに関して、
いろいろと期待されるむきもあるかもしれないが、
そのあたりは、いろいろと大人の事情もあるので、
ここで書けないのが残念。

ゲームデザイナーの日記として、
期待してる人ごめんね。
そういうことをそれらしく書くのもいいんだけど、
それってウソになっちゃうし……。

個人的には見えすいたウソをつくのとか、つかれるのとか、
知らないところでかってに話が進むのとか、
大嫌いなのだ!

なにより体温の低いやつは大嫌い!
都合の悪いところは、うやむやにしちゃうやつも大嫌い!

ていうか、この業界には、そういうやつも、けっこういて、
見かけとやることとが、ずいぶん違ったりして、
思いっきり軽蔑しちゃいたくなるやつも多いのです。

て、べつにこの業界にかぎった話ではないか。

まあ、大嫌いだけど、
そういう方々とお付き合いするのは、楽しい。

え? って思われる方もいるかもしれないけど、
いろんなところに首をつっこむのも好きなのです。

北に英会話教材セールスがあると聞けば、
いって、おねぇちゃんと話し……。

南に宗教関係のアンケートがあれば、
適当に書いて、一緒に世界を憂い……。

東にマルチの説明会があると聞けば、
いって酒場のネタに使い……。

西に人格改造セミナーの一本釣りがあれば、
いって、マクドナルドで画一的な話をうかがう。

そういう人が柴尾です(笑)。

どんな相手でもまず「好き」から入るのが、柴尾の基本だけど、
「嫌い」とか「大嫌い」になったら、
その状況をいかに楽しむかっていうのも
柴尾の基本です。

で、ウソの話だけど、その場をとりつくろうためだけの
いいかげんなウソは嫌いだけど、
すっげェ、ペテン師の詐欺まがいの壮大なウソだったら、
大好きかもしんないね。

さてさて、最近は秘密の会合、楽しいっす。
こういう会合はもっともっとやりたいね!

あ、あとひとつ。明日発売の「ファミ通」に
「レガイア伝説」を作った製作会社、プロキオンさんの
人材募集広告が載ってます。
有能なプログラマーさんなどがいらっしゃる会社なので、
興味のある方はぜひぜひ!


1998年12月3日

「ゲーム批評」という商業同人誌
ひたすら「ゼルダ」をプレイして、
GameWalkerのレビューを書いた一日……。
で終わるはずだった。

だが、終わらなかったのだ!

昼食を食いに出かけたついでに、「ゲーム批評」誌を購入。
掲載されている「レガイア伝説」のレビューを読んで大爆笑。
これは、いずれこのサイトで書く予定のエッセイの
いいネタになるなという文章なのだ。

あまりにもおもしろかったので、知り合い数名にEメールを送る。
そのうちのひとりが「さる吉」くんだった。
さる吉くんからは、その後、返信も届き、「ゼルダ」の続きをプレイ。

ところが……。

やはり晩飯どきに、
BBSをチェックすると、さる吉くんの書きこみ……。
おいおい!って感じ……。

ほんの数行で
シナリオに対するコメントが終わっているのも凄かったですが、
仕様と異なることや、
他誌の紹介記事で書かれ尽くしたようなことを延々と
書かれると「レビューっていったい何?」と
思わずにいられない今日この頃。

というか、RPGは戦闘でしょう。
レナス2も載っていたし。(挑戦?)

BBSは公開の場だし、その書き方は誤解を呼ぶぞ!

とりあえず、フォローのレスを書きこんで……。
あとはじっくり説明しなければならなくなった。

まず、さる吉くんのこと。
さる吉くんは「レナス」、「レナスII」の戦闘プログラマー。
「レガイア伝説」でもプロデュースサイドのスタッフとして、
参加している。
つまり、仕事面での柴尾といちばん長い付き合いの人間なのだ。
だから、上記の書きこみそのものは、個人的には苦笑ものな感じ。
説明不足で、とりあえず、爆弾をしかけてはあとで、
しっかり後悔するいつもの彼らしい書き方で、
それをWWWでもやったかって感じだ。

まあ、そんなわけだから、RPGは戦闘でしょうってぇのは、
個人的には笑って読める記述だけど、
それを公開の場で、説明するのはたいへんなんだよ!

で、本来はさりげなく黙殺するつもりだった
「ゲーム批評」誌のレビューの件だけど……。

筆者の水野隆志氏が書いた文章は
誉め殺し的な悪意が見え隠れしているようなもの。
まず冒頭から引用。

『レガイア伝説』は、
物語的には及第点に達しているとはいいがたいソフトである。
展開が強引な上に、お使い的なイベントの連続で、
正直、誉められた出来映えではない。
だが、戦闘システムに関してみるならば、話は変わる。
この部分では、『レガイア伝説』は非常に健闘しているのだ。

いやあ。シナリオをわずかこれだけの書き方で、
ばっさり切り捨てるやり方もナイスだね(笑)。
さぞや書いてた方も溜飲が下がったことだろう(笑)。

このあと、延々見開き2ページにわたって、
戦闘システムの誉め殺しが始まる。

なぜ、誉め殺しか。

まず、用語の混乱。
行動力とAPの混乱が見られることがいちばんの要素。
これはBBSやメールなどで、さる吉くんも書いていることだけど、
「ほんとにプレイしてるの?」って感じ。

また大きい武器ほど、
行動力を消費しないと使えないようになっている

という記述など、
得意武器とそうでない武器とのシステムを
ご理解いただいているのだろうかという感じ。

プレイ時間38時間とか書いてあるけど、
ゲームの「読解力」がないことは文章の各所からみえてくる。
もしも読解力のある方なら、普通にプレイはされていないのだろう。

誉めていただくのは、普通うれしいものだが、
誤解にもとづいて、誉められるのも困ったもの。

あとは雑誌情報の羅列のようなゲーム紹介が続き、
思いつきのような注文
(フィールド上での移動が遅いとか、暗転時間の長さとか)で
閉められている。

で、傑作なのは、著者紹介。

1968年生まれ。RPGはテーブルトーク以来のファンだが、
最近、好みにぴたっとくるゲームが少なくて寂寥感を抱いている。
キャラクターが自分で作れないRPGのことを
「戦闘付きAVG」と読んで別枠視する偏屈者。

なのだそうだ……。
そんなやつにレビューをさせるなぁって感じ。

甲殻類アレルギーの人間が
「かに道楽」のレビューを書くみたいなもの(笑)。

で、最後の大爆笑がページ末尾に紹介されている「関連作品」だ。
「レガイア伝説」のルーツになった作品として、
「レナスII」が紹介されているじゃないか!

ふふふ……。
正体が見えましたね。

というのもおそらくこのレビューが書かれた時点で、
「レガイア伝説」のシナリオ担当者、柴尾が
「レナス」シリーズの人間だという情報は
GameWalkerくらいしかないはず。
つまり、筆者(あるいは編集部)は、
冒頭の部分を書いた時点で、
柴尾英令という個人をご存知だったということですね(笑)。

個人が見えた上で、ああいう文章を書く(掲載する)メンタリティは
なかなかのものだと思いますけどね。

なにより、戦闘部分をデベロップしたのは、
Noriさんを筆頭にプロキオンの優秀なスタッフ陣で、
かれらは「レナス」シリーズとは、いっさい関係ないのだ。

半可通のままで、えらそうな文章を書くから、
こんなポカをする(笑)!

 さてさて、もともと相手にしてくれない大手メーカーにきつく、
身内に甘いことで知られる雑誌
(例:身内のライターがシナリオを書いた
「火星物語」へのべたぼめぶり。
身内でなくなったとたん、酷評された飯野賢治氏など)なだけに
同人誌を笑って見守るような、大人の態度で、
黙殺するのが、「スジ」だったんだけど……。

さる吉くんの書きこみのおかげで、
これだけ長文の日記になってしまったじゃないか。
ま。いいか

さて、さて、レビューってなにって?
さる吉くんの問いかけですが、
一般に「レビュー」といわれてるものには、
(機能面で大きく分類すると)
批評行為と購入ガイドのふたつがあると思います。

「ファミ通」など、大部分のゲーム雑誌は実際には、
購入ガイドなのでしょう。

一方、「ゲーム批評」誌に関していえば、ライター次第で
一部は「批評行為」で、一部は「いいがかり」だと
思っています(笑)。

「ゲーム批評」は大好きな雑誌なんですよ。
ロフトプラスワンのライブにもいって、
嘘っぱちだらけの業界ネタでたのしませてもらったし……。


1998年12月4日

菊地秀行さんと飯野文彦さん
高瀬美恵さん、K村という後輩コンビと新宿で待ち合わせ。

豚しゃぶを食らい、ゲーセンで遊び、酒を飲んで、
深夜0時、ロフトプラスワンへ。

ここは、連日トーキングライブが催される熱い居酒屋だが、
今夜は「菊地秀行プレゼンツvol.2:秘蔵怪獣ムービー」。

特撮映画コレクターとしても著名な菊地先生の
まさに秘蔵フィルムの数々。
その中から、とっておきの「怪獣」作品のハイライトシーンを
菊地先生自ら、三時間に渡り編集!

大型プロジェクターから流される映像とともに
菊地先生と
幻想文学編集長、東雅夫氏のトークが聞けるというイベントだ。
ウィリス・H・オブライエンの超初期作品「creation」から、
「キングコング(カラー着色版)」をはさみ、
レイ・ハリーハウゼン初期作品となだれこんでいくという趣向。

なにより、菊地先生の愛情あふれた編集ぶりが楽しく、
さりげなく挿入された比較ショットの映像も味わえるという、
なかなか、お得なイベントであった。

だれも見たことのない映像を
お客さんに見せてやろう!
そんな意気込みにあふれた映像の先駆者たちが、
試行錯誤の末に創出したテクニックがすばらしい。
(まぁ、せびれをつけただけの
ワニやトカゲを虐待する大爆笑の映像もあったけど)

全編を通してみて、個人的にすごさを感じたのは
カラー着色版「キングコング」!

カラー着色された女優、フェイ・レイの美しさと
エロティシズムもさることながら、
巨大なゴリラを恐怖の存在に演出するテクニックの数々は
いま見ても、「目からウロコ」もの。

空間をとらえる描写の確かさ、
特撮と実写映像のリズミカルな編集テクニックなど、
35というこの歳になって、
あらためてこの有名な
「クラシック作品」を再発見した思いがする。
むかし観てたはずだけど……(笑)。

さて、さて、前回参加者なら、当然期待の特別ゲスト、
飯野(スチュアート・ゴードンの親友)文彦氏だが、
今回はあれだけ焼酎を飲みながら、
意外や意外、まっとうなツッコミぶり……。

あれれ……とは、思ったけど、
往時の熱血青年、飯野(WMC幹事長)文彦氏に
ふたたび会えたような気がして、
それはそれで楽しかったりした(笑)。

イベント終了後、出演者のみなさまに混ぜていただき、
カラオケボックスで軽くおしゃべりして帰る。

それにしても
菊地先生はワセダミステリ・クラブを誤解してる気がするんだけどなぁ!


1998年12月5日

さくまさんには救われました。
早朝6時過ぎまで、飲んでいたおかげで、
やや無気力な一日。

家で穏やかにゲームをしたり……、
たまっている本を読んだり……、
ネッサーフィントをやったり……、
このページに掲載する予定のコラムを書いたり……。

さて、
このDIARYの12月3日の記述を
さくまあきらさんが
ご自分のホームページ
「仕事人裏日記(12月5日分)」と
「ほんのチョイ!係(12月6日分)」で触れてくれている。

気分的には、ずいぶんと救われた感じ……。
本の仕事とゲームの仕事を
同時にされてきた大先輩なだけに、
そのことばには、重みがある。

自分は基本的に性善説をとりたい人間なだけに、
ああいった人として必要な想像力が
ぬけおちている文章に対して、
ついつい過剰反応をしてしまった気がする。

36歳の誕生日まであと一週間、
まだまだ修行が足らんなぁ。


1998年12月6日

人としてリソース不足
いろいろと考える今日このごろ……。
インターネットがおもしろく、恐いのは、
瞬間の感情が思わぬ広がりを見せること。

知識としては、わかっていても、
わが身にそんな事態がおきると、
いろいろとマヌケなことをやってしまう。

一方ありがたいのは、ぼくの気の迷いに、
いろんな人がメールなどさまざまな形で、
「はげましのお便り」をくださること。
みなさん、どうもありがとうございます!

さてさて、日曜日だから
女房とどこかに出かけようかと、考えていたのだが、
女房の方が仕事で忙しくなり、ぽっかりと一日が空いてしまった。

ひさしぶりに二日連続で、ぼーーーっとして過ごす。

以前、プログラマーの「ゆでん」さんに、
わがPCの宿痾であるリソース不足に関して、
相談のメールを送ったことがあるのだが……。

そのときの返事の中に、こんな一文があった。

(リソース(メモリ)不足になる要因として、コンピュータを)
レジューム(自動修復機能:柴尾注)に任せて
再起動せずに長く使っていると、
リソースに徐々に垢がたまり、
それが原因で致命的リソース低下に至ることはあります。


なぁんだ! 人間も同じじゃないか!
っていうのが感想。

個人的には「レナスII」から「レガイア伝説」製作の五年間、
ほんとにいろんなことがあって、
心の中に「垢がたまり」まくっていたみたいだ。

たぶん、現実の日々の中では、それこそ、
レジュームがきいて、平静な顔をしているものの、
背後にあるメモリの中には、膨大な量の垢がたまっていたのだと思う。

PCやインターネットにはまっているいまは、
そんな自分の再起動期間であり、心のリハビリ期間なのだろう。

こうやって、自分のHPを持つだけでも、
いろいろと自分を発見できておもしろい。

閉鎖されたひとつの世界にいたのでは、見えなかったことが、
ほかの世界に身を置くことによって、見えてくる。

たぶん、ライターとゲーム製作と……、
自分がずっと二足のわらじを履いているのも、
そのあたりで心をいびつにさせないための
予防措置だったんだけど、
十分に役に立っていたかどうか……?

あのころの自分が、
ほんとに危険な領域に迫っていたことを思い知ったのは、
つい最近のことだ。

いままで自分がいたのは、
特殊な環境だったんだと、
素直に理解できるようになってきた。

でも、そろそろそんな特殊な環境も
なつかしくなってきたりして(笑)。


1998年12月7日

OSが腐ってるようだ。
「ゲーム批評」の一件を
原口さんもご自分のサイトの日記で触れてくれている。
多謝。多謝。

コンピュータを使って作業中に、
荒れる「インターネットエクスプローラ(IE4)」に怒り狂う。
しばらく使っているうちに、普通のエクスプローラのなにかまで、
勝手に書き換えてしまい、
「マイドキュメント」さえ開けなくなってしまう。

強引に開こうとすると、
コンピュータが止まる。

ソフトリセットキー「Ctrl+Alt+Delete」を
ブラインドタッチできるようになっても、
うれしくない。

しかし、IE4はプリインストールされた
W98と不即不離の関係なので、
アンインストールして、インストールしなおすことさえ、不可能なのだ。

うっきーーーーーーーー!

ぶちぎれる。

待ってろよ!
いま、W98をまるごと、アンインストールして、
その腐りきった性根をたたきなおしてやるからな。

重要なファイル群をMOに退避させて……。
リカバリCDをセット。

いよいよ、再インストール開始というときになって、
Microsoft Windows98ファーストステップガイドを取りだそうとする。
この表紙に記載されているプロダクトキーが必要なのだ。

おや?
見つからない。

置いてあったはずの場所にないのだ。

思い立って、部屋中をひっくり返すが、
見つからない。

も一度、部屋中をひっくり返すが、
も一度、見つからない。

おあああああああああああ!

ふたたび、ぶちぎれる。

部屋中を片付けまくりながら、三度探すが、
見つからない。

とにかく見つからないのだ!

えんえん、三時間。
部屋はかたづいたが、結局見つからないのだ……。

むなしい……。

とりあえず、我慢することにする。


1998年12月8日

ホソキンさんのサイト評
日記の日付とは前後してしまうが、
かの細田均さんが
ご自分のサイト「hosokin's roomへようこそ」
この「ゲームの王道」を採点してくれている。

【評価・4】
ゲームデザインとかゲーム関係の記事を書かれているかたの
ページ(日記がメイン)。
仕事の内容は分かるのですが、
もっと個々のゲームに関するオレ的感想を読みたいところです。

まぁ、ご存知の方も多いと思うけど、
1点評価もざらにある
5点満点の評価なので、このポイントは、けっこううれしいっす。
短文の選評が、これからがんばろうという気になる。

「READ ME」に登録したときから、
細田さんのサイトで評価をつけてもらうことを心待ちにしていたので、
うんうんと納得しちゃいましたね。

じつは、面識こそないものの、
細田さんは大学のサークルの先輩。
そのあたりのからみで、評価ポイントをつけてもらえなかったりしたら、
いやだったんだけど、
しっかりポイントをつけてくれた。

今の段階で4点ついたのは、すっごいうれしいっす!

再インストール作業
で、昨日あんなに騒いでいたプロダクトキーだが、
あっけないほど簡単に発見。

つまり、人生とはそういうものなのだろう。

部屋もちょっぴりかたづいたことだし、
すべてはOKっすね。

で、早速、再インストール決行。
OSであるW98に続いて、
Microsoft OfficeにOutlook98をインストール。
ここまでは、しめしめ、うまくいったという感じ。

だが、Front Page98をインストールしたところで、
不吉な表示。

どうやら、なにかのよくわからないDLLファイルを
FrontPageが勝手に書き換えちゃったみたいなのだ。

で、おなじみの挙動不審状態が始まる。

犯人はおまえか!

と、敵を特定できたところで、タイムアウト!
家を出なければならない。

渋谷の酒場
BBSでおなじみのさる吉くんたちと
渋谷で落ち合う。

地中海風スパゲティとやらをしこたま食い、
その後、バーボンをしこたま飲む。

柴尾はいいかげんなウソをこきまくり、
さる吉くんは変わらぬノリを見せてくれる。

柴尾はひとりでがぶがぶとバーボンソーダを飲みまくり、
とってもいい気分。

終わりよければ、すべてよし!


1998年12月9日

学校の講師になるか?
セガもいろいろ大変だなという話を聞いたと思ったら、
SCEもポケットステーションの発売延期だって……。
どこも大変ね。

さて、今日はすっごく忙しかった日なので、
日記の更新が滞ってしまった。

少なくとも12月中は連日更新記録を目指していただけに、
とっても残念……。

しかし、ヒットカウンターは着実に伸びている。

細田さんのところで紹介された影響だろうか。
それとも、ぼちぼち新しいのが読めるかなと、期待してくれてる人が、
何度もヒットしてくれているのだろうか。

よくわからんが、
適当に更新をサボっても、みんな遊びに来てくれるのがわかって、
不思議な気分。

今日は以前、BBSのほうで書き込んでくださった方のご紹介で、
アミューズメントメディア総合学院にいってみる。

ゲーム、アニメ、声優の専門学校だ。
つまり、
柴尾に講師をやってみませんかというお誘いなのだ。

人と会うのが、なにより好きな柴尾だけに、
とりあえず、お話だけでもうかがおうかというところ……。

だだ、個人的には気乗りしない部分もあった。
その理由はいくつかある。

1)第一線のゲームクリエイターなら、
そんなところで教鞭をとる必要はまったくないのではないか。

人に教える前に、
とっとと作品を作るものである。

2)ゲーム専門学校という存在への疑問。

はじめから、4年制大学や技術系専門学校ではなく、
そんな偏狭なジャンルを選んでいる生徒なんて……、
使えない「おたく」ではないのか。
なによりゲーム作りの現場でゲーム専門学校への評価は
かならずしも高いものでないのは事実。

3)ギャランティ。

金銭の問題なので、誤解を受けるかもしれないが、
こういう商売柄、大きな問題ではある。
あらかじめ、紹介いただいた方から
ギャランティの件は聞いていた。

時給換算では、それなりの額だが、
(つまりフルタイム講師であれば、高額の報酬ということ)
ぼくのような立場の人間が
準備する時間やフォローする時間……。

そして、
(多少とはいえ)ぼくのもつノウハウへの対価としては
安いのではないか(つまり評価されていないのではないか)という疑問。

4)予備情報から生まれる疑問。

体験入学マニアなプログラマーが身近にいて、
彼にこの手の専門学校の話を聞いたところ、
いろいろ考えこまさせるネタを聞かされたのだ。

で、恵比寿駅できちんと迎えられ、
学校まで案内していただく道すがら、
いろいろと考えてはいた。

そんな印象がすこし変わったのは、
学校についた瞬間。
案内してくださった東京校のT氏に対して、
生徒がきちんと挨拶していた。

こういうところは大きなポイントなのだ。

その後、校内をテンポよく案内していただき、
落ち着いて、学校のことをいろいろと説明していただく。

1と2、4の疑問に対しては、答えにくいことも含めて、
隠しごとぬきで、きちんと答えていただけたと思う。

先述のT氏の誠実かつ熱意あふれる人柄も好印象。

さらに、カリキュラム編成のU氏と話していくうちに、
共通の知人が、じつに多いことが判明。

こまった。こまった。

けっこう、ぼくのツボを刺激する条件が
そろっているではないか。

きちんと普通にあいさつをする。
めんどうなウソや隠しごとをしない。
熱意がはっきりしている。
友達の友達である。
職種そのものが、おもしろそうである。

こまった。こまった。

かなりの割合で、断ろうと思っていたのに……。

ということで、けっこう気持ちがゆれているのである。

で、ゆれる気持ちのままに
恵比寿の「パステル」でプリンなどを30個買って、
秘密の会議へ……。

そちらの参加者の方にもいろいろと意見を聞くが、
柴尾の気持ちはゆれている。

こまった。こまった。


1998年12月10日

おれらしさと40万本突破とIRC
大学以来の友だち、川崎君のホームページ
その日記でこのサイトのご紹介。

ゲームと言えば、学生時代のお仲間の柴尾君が
「レガイア伝説」とかいうPS用ソフトで大ブレイク(ぷっ)したようだ。
万が一、少年マガジンのゲームクリエイター列伝で
漫画化されたら笑っちゃうなあ。
ホームページも作ったそうで興味ある人は遊びに行ってください。
人生いろいろあるねー。

どうもありがとう!

でも、おれ、「少年サンデー」で仕事してるしなぁ。
仮に300万本売れるゲームを作っても、
「少年マガジン」に載ることなんて、考えられないぞ!

もうひとつ引用。
ぼくが「bao」のハンドルネームで、
よく、おじゃましているyouderngさんのBBS、
「猫」さんのおことばより……。

しみぢみ思うけど、レガイアってやっぱりレナスくさいです(笑)
「知らないでやっちゃったらえらいことになってしまった」とか
「いい人は死ぬ」とか
「ものごとには両面がある」とか。
これがbaoさんくさい、ってことなのかしらん。

あー、baoさんくさいの、あと1つ発見。
「自分の大事なもの(人)を自分でこわさなくちゃならない」。
「いい人は死ぬ」ってのにも通じますね。

丹念にプレイしてくれてますね。ありがとうございます。

その通りです。
あたしゃ、客いじりの好きなゲームデザイナーです(笑)

こういうきちんとした指摘をされると、ゲーム屋冥利につきます。
いま書きためている「Game Designer」エッセイ&コラムでも
また引用させてもらうつもりです。

みんな、それでも「生きてるんだ」ってことを
ゲームを通して、わかってもらいたいってのが、
ぼくの希望です……。

さて、今日は契約の関係で、コントレイルへ。

金子プロデューサーより、
販売本数の報告や海外版の進捗状況などをうかがう。

出荷は、
頻繁なリピートを含め、40万本を突破する勢い!
(拍手!)
さらに、海外では「Legend of Legaia」のタイトルで
発売されるそうだ。

おまけにユーザーより返ってきたアンケートはがきも
見せてもらう。
みんな、よく遊んでくれてるなぁ。

うれしい……。
この瞬間があるから、めんどくさいRPGなんてものを
作っているのだろう。

柴尾は正直だから、
ゲームが売れて、ロイヤリティがいっぱい入ってくるのは
素直に「うれしい!」といおう!

でも、やっぱり多くの人にさわってもらえるのが、
なによりうれしい!
そういうところには、本当に心をくだいて作ってきたつもりだ。

その後、金子さんたちと赤阪の「江戸牛」ですき焼き。
昨日のゲームスクールの一件を話したところ、
「メリットは大きいですよ」とのおことば!

こまった! こまった!(笑)

さて、さて、帰宅後、
吉原のソープ嬢、なおさんのホームページから、
IRCチャットへ。

ここはなおさんをはじめ、
深夜に研究を続ける大学院生風俗一途のお兄さん
あやしげな大学生に、看護婦さんまでいて
集まってくるメンツも楽しく、ハンドルネーム「とよ」として
ごひいきにさせてもらってるのだ。
(さすがに毎日通うのは無理だけど……)

で、いままで、その場では、
このホームページのこととか、個人的なことは内緒にしてたんだけど、
(プロフィールには本名も出てるしね)
めんどくさくなって、アドレスを告白しちゃったのだ。
よかった。よかった。
隠しごとがなくなって、気が楽になった。

仮面舞踏会は苦手な柴尾です。


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