DIARY:1999 JAN.21〜31

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1999年1月21日(木)

角川書店での会話
夜、市ヶ谷にある
角川書店「GameWalker」編集部へ。

まもなく発売されるレビュー用ゲームのROMを
お預かりするためなのだが、
編集部で担当のAさんと副編集長のKさんと、
業界に関する世間話。

来週発表のランキング第一位ソフトが
たった3万本くらいしか売れていないらしい。

いいソフトなんだけどね。

でも、あのソフトがトップをとるんじゃ、
しんどいなぁ。

どうやら、年末のゆりかえしと
「FF8」発売前の買い控え現象なのかぁ。

こういうときこそ、
DCソフトが初のトップをとるチャンスなんだろうけどね……。

寒い話と心あたたまる話を
同時に聞いたり、話したり……。

家に帰って、このウェブサイトに感想を追加したりして……。


1999年1月22日(金)

物欲の虜囚
以前、「少年サンデー」忘年会のビンゴで当てた
大相撲初場所のチケット!
ついにそれを使う日がやってきた!

というわけで、女房とふたりでお出かけ……。

なのだが、不意に物欲回路が動き始めてしまった。

もともと、
ぼくは双眼鏡やオペラグラスといったものが大好きで、
大中小の双眼鏡に、オートフォーカス双眼鏡と、
いろんな双眼鏡を持っている。

最近、ずっとほしかったのが、
キャノンのイメージスタビライザー(手ぶれ防止機構)内蔵
双眼鏡ってやつ。

ビックカメラのポイントでそのうち、買おうとは思っていたのだが、
いつのまにか、そのポイントは
アプリケーションソフトに化けていた。

で、せっかくの大相撲観戦だし……、
いろいろと考えているうちに、
もはや、買うしかないところまで、
自分を追い詰めてしまっていた。

追い詰められたら、
しょうがないじゃないか。

で、両国国技館に向かう途中、
ビックカメラにいき、速攻で買いました。

冬の両国
両国国技館なんて、
プロレス関係のイベントでしか、いったことがない。

国技ってやつをここで見るのは、はじめてだ。

なんだかんだで、もたついているうちに、
到着したのは中入り直後。

ちょうど両横綱の土俵入りをやっていた。
さっそく、ビックカメラの袋から、
双眼鏡をとりだし、電池をセットして、覗きこむ。

いい買い物だった!!!

本体のボタンを押すと、
手ぶれがぴたりと止まり、クリアな視界!

もともと、カメラの交換レンズでは
イメージスタビライザー付きのものは2本持っていたるのだが、
双眼鏡では、その効果は絶大!

スポーツ新聞では、
たるんだと描写される貴乃花の肉体など、
思わず、うなずけるほどしっかり見える。

大げさではなく、
水戸泉の振りまく塩の粒子まで見えそうなクリアさだ。

というわけで、
双眼鏡を女房と交換で使いながら、
たっぷりと相撲を堪能しました。

今日は
千代大海が負け、若乃花が勝てば、
若乃花の優勝決定を見られるという展開だったのだが、
そうはうまくいかず、
千代大海は勝ち、若乃花は負けてしまった。

それにしても、相撲観戦はいいね。

国技館で見てると、
呼び出しや仕切りなおしのリズムなど、
日本人である自分の生理感覚に合ってるし、
何度かの仕切りなおしの中で、
きっちりと気合の入っていく力士の姿は、
感動的なものがある。

大満足したあと、
ホテルのティールームで軽食をとり、家に帰る。

その後、女房のiMacの設定をいじったり、
仕事をしたり……。


1999年1月23日(土)

西新宿のホテルにて(1)
西新宿の某高層ホテルにてマラソン会議。

煙草を買いにいったり、
メシを食いにでたりするたびに
エレベータ内でウェディングドレスを見ちゃうのは、
あれれな感じ。

ヘビースモーカーぞろいの会議なので、
部屋の中は、壮絶なことになっている。

一応、もうしわけ程度の空気清浄機はあるけど、
まるで役に立たない。

しかも、はめ殺しの窓のおかげで
空気交換すらできない。

よどんだ空気に気が遠くなる。

しかし、会議そのものは思ったより、
はかどってく。

やはり環境を変えて、
不退転の決意でやったのがよかったみたいだ。

でも、えらいのは、おれじゃなくて、
ほかのパワフルなみなさんなんだけど……。

開始以来十一時間以上、
深夜三時ごろから、おれの頭の中は朦朧となる。
それでも会議は続く。


1999年1月24日(日)

西新宿のホテルにて(2)
結局、会議が終わったのは、早朝10時ごろ。

脳細胞が完全に死んでいる。
なにかを考えることもできない。

すでにおれは人間ではない。
おれは自動機械なのだ。

自動機械のようにホテルを出て、
自動機械のようにヨドバシカメラによって
自動機械のように山手線に乗る。

自動機械のように池袋西武の本屋、LIBROにいき、
自動機械のように裕木奈江の写真集などを買う。

自動機械のように家に帰りつき、
自動機械のように午後5時すぎまで眠って、
人間にもどる。

テレビで大相撲千秋楽の
若乃花VS千代大海、三連戦を見る。

淡々と感動する。

それにしても、千代大海って、
もろに
九州・大分系の顔をしているなぁ。

さてさて、
「レナス」のときは、本郷の安旅館。
「レナスII」のときは、住友商事の研修所。
「レガイア伝説」のときは、なにもなし……。

で、社外でやるキックオフミーティングってやつも
今回で3回目。

疲れるし、しんどいけど、
これをやると自分の中で、士気が上がるのがよくわかる。
なんだか、ばらばらだったイメージに統一感ができてきた気がする。

みなさんともビジョンに関するコンセンサスができた。

こういうのは、
あとでしっかりきいてくるのだ。

でも、つくづくエネルギーを使ったなぁ。

というところで、今週はいろいろと忙しそうだ。

なんか、まだ頭の一部が自動機械な気がするぞ……。


1999年1月25日(月)

とにかく寝ました
あの仕様書を作らなきゃいけない!
あのゲームをクリアしなきゃいけない!
あの原稿をまとめなきゃいけない!
WEBサイトを更新しなきゃいけない!

それなのに……。

13時間も眠っちまったたおれは、
なんてやつなんだろう。

ということで、いきなり、あせってる「おれ」。

なんか、高瀬美恵さんのサイトおよびBBS
いま、すごいことになってるなぁ。

うーん。あつすぎるぜ。


1999年1月26日(火)

エンディングを見てもらうだけでも……
打合せのため、「少年サンデー」編集部へ。

編集のI氏と
二月中旬独占発表の新作ROMをプレイしながら、
構成の検討。

内容は、まだないしょだけど、
その作品は
かなりいい感じに仕上がってきている。

詳細は中旬に発売の「サンデー」を
お楽しみに!

打合せが終わったあと、
I氏と「レガイア伝説」の内容について、お話をする。

I氏は週末に「レガイア伝説」を
クリアしたばかりなのだ。

考えてみたら、ぼくが「サンデー」の仕事をはじめた時期と
「レガイア伝説」を作り始めた時期とは
ちょうど重なっている。

I氏ともずいぶん長い付き合いになる。

そのI氏がひさしぶりに最後までクリアしたRPGが、
「レガイア伝説」だったというのが、
うれしい。

もともとRPGなんて、
ユーザーの積極性に大きく依存する
インタラクティブなメディアなだけに、
きちんと最後までプレイしたという一点だけで、
充分な賛辞なのだ。

作品がつまらなければ、
40時間もかけて
最後までプレイするわけないんだから。

さて、
いろいろと話をうかがっていて、
興味深かったのが……。

「あの展開だったら、ノアはガラと結ばれるしかないでしょう」
というもの。

おおっという感じ。

ノアに対するガラへの会話などから
そこまで伝わっていたというのは、驚き。

じつは、そのような指摘は
スタッフからもユーザーからもあまり受けてはいなかったのだ。

これは、そのうちどこかで書きたいと思っていたことなのだが、
「レガイア伝説」には、作業スケジュールの関係で
わりと初期にばっさりカットした「獣界」のエピソードというのがあって、
そのあたりで、ガラとソンギ、
そしてノアのからむエピソードをふくらませようと思っていた。

まあ、ばっさりカットした分はかなり修正し、
全体にスタッフのみなさんの要望をとり入れながら、
そういった痕跡は払拭したつもりでいたんだけど、
やっぱり、わかっちゃうものなんだなぁ。

物語の設定から生まれるベクトルってやつは
つぶしきれないもんなんですね。

さすがは漫画編集者!

I氏はそういった部分を踏まえた上で、
いろいろと感想をいってくれた。

「おいしそうな素材を、料理もしないまま、残しちゃうような……
もったいないことをしてるのが残念です」とも……。

いちいちごもっともです。

2、3日くらいであっという間にクリアしちゃうマニアックな層と
極論、これがはじめてのRPGでさえ、ありうるユーザー層……。

「レガイア伝説」に関していえば、
後者の方を強く意識して、プロットを作っていることはたしかだ。

つまり、1日2時間程度のプレイをするユーザーたちが
「×××って、だれだっけ?」
「これから、なにをやるんだっけ?」
なんて、戸惑いを感じさせないように、
ストーリーの節目をつけてきたつもり……。

漫画のプロットとゲームのプロット……。
方法論の違いはあるけど、
物語によって人間が受ける感動には
そういったジャンルをしのぐ
もっと普遍的なものがあるのかもしれないね。

I氏の話を聞いてるうちに、
ひとつ上の
可能性ががあるような気がしてきた。

ぼく自身
ゲーム馬鹿にならないように、
いろいろと気をつけてきたつもりだけど、
ゲームの制作現場は、ゲームマニアが多く、
そんなスタッフの意見を聞いてるうちに
いつのまにか染まっていたのかもしれない。

マニアからは先述のような示唆に満ちた「ことば」は
なかなか生まれない。

以前、さくまあきらさんが、
ご自分のHPで書いていたことばで
いまもぼくの胸のうちで生きてるものがある。

批評家ってやつは
「AKIRA」と「ドラえもん」があったら、
「AKIRA」の方を評価するものだ……。

そうなんだよな……。

ふつうにおもしろいゲームってやつを作りたいっす。

いまだにいろいろと動揺し、
いまだにいろいろと迷ってます。

いずれにせよ、ずっと「サンデー」の仕事を
やらせていただいて、うれしいのは、
こういう瞬間があることだ。

その点で、ぼくはずいぶん恵まれていると思う。

もうひとつ最後まで……
数日前、佐川急便より分厚い託送便が到着。
祥伝社の文芸編集者、H氏が送ってくださったものだ。

なかから、
花村萬月の「ぢん・ぢん・ぢん」が!

これまた
おおお! って感じ。

じつは先週あたりに、
ソルの賢者の宝箱のあたりでつまっていたH氏に
ヒントをさしあげたのだが、
そのお礼として、送ってくださったのだ。

H氏はワセダミステリ・クラブの先輩。
在学中から、律儀できちんとされた方だったが、
あの程度のことで、こんなものを送ってくださるなんて、
本当に大感激。

その後、メールもいただいたのだが、
「レガイア伝説」をしっかりと楽しんでいただいたようで、
ほっと、ひと安心。

それにしても、むかしから、
電子メディアにはほとんど興味がなく、
ぼくの持っていた電子手帳にも
皮肉めいたことをおっしゃっていたH氏が、
「YAKATA」を機にPSを購入され、
その直後に「レガイア伝説」までクリアされるとは……。

確実にゲームユーザーの裾野が広がっていると感じるのは
こういうプライベートな瞬間だったりする。

H氏とは、
週末、全日空ホテルで開かれるパーティで
お会いできることと思うが、
そのときまでに「ぢん・ぢん・ぢん」を読了できるかなぁ。


1999年1月27日(水)

秘密の打ち合わせ
都内某所にて、秘密の会議。

いろんなことを話して、いろんなことを聞いたんだけど、
ここでは、なんにも書けないんだよな。

残念。残念。


1999年1月28日(木)

回想の夜
仕事は煮詰まってるんだけど、
飲みの約束で新宿に。

さる筋の関係でお会いした
ポニーキャニオン鵜飼泰隆さんと
これまた、ポニーキャニオンのK村くんと
ポニキャンつながりで飲む。

K村くんは、この日記のレギュラーメンバー。
多分、わが生涯でいちばん長い時間いっしょに飲んでいる男だ。
ワセダミステリ・クラブの後輩。

ちなみにポニキャンでは、
K村くんは鵜飼さんの先輩にあたる。

いぜん、鵜飼さんと名刺交換をしたおり、
「ポニキャンといえば、K村を御存知ですか」ってなことになり、
その流れで、K村くんをまじえて飲むことになったのだ。

ふだん飲んでいるK村くんは
会社の愚痴など、絶対に、いわないやつ。

つまり、会社でどんな顔をしてるのか、
ぼくは、ぜんぜん知らない。

それがこういう感じで飲むことになったので、
非常におもしろい。

鵜飼さん経由で、
会社でのK村くんの素顔が見えて
ちょっぴりうれしかった。

やっぱ、会社でもK村くんは
おんなじ感じらしいっすよ。>高瀬さん

さらに、ぼくとK村くんのおつきあいの歴史を
鵜飼さんに説明しているうちに、
しっかりバック・トゥ・ザ・フューチャー気分。

毎週のように、週末は高田馬場の栄通りでのんだあと、
K村くんをはじめ数人が
うちのマンションにやってきては、
ぼくの作る料理を食ったり、
LDを観たり、だらだらとゲームをやったりしていた。

なんか、すごいモラトリアムな時期だったなぁ。

あのころから、
信じられないことに
15年くらい経ってるんだよな。

ううむ……。

いまでも、
あんなことをやってみたいんだけどね。

一方、鵜飼さんは学生時代、
編集プロダクション「キャラメル・ママ」で仕事をしている。

当時、「ファミコン必勝本」や「HIPPONスーパー」で
連載をもっていたぼくとは、同じ雑誌で仕事をしていたことになる。

原口さんをはじめ、共通の知人も多いし……。

最初に行ったSOLから、Pearl Barに移るころには、
会話はしっかり学生モード。

鵜飼さんの好きな本「リプレイ」の話から、
「スローターハウス5」に話題は移り、
ジョージ・ロイ・ヒル監督っていいよなぁとか、
しんみり家族の話とか、たらたらと話してしまった。

その後、鵜飼さんを見送り、
K村くんとラーメンを食べにいく。
しかし、ぼくらがいつも食べにいく「ひごのれん」は
早めの店じまい。

しかたなく、歌舞伎町の「博多天神」へ。
うーん。「ひごのれん」にはちょっとおよばないけど、
まぁまぁ。

で、タクシーで帰るのだが、運転手さんが道を間違え、
狭い路地をぐるぐる回っているうちに、
K村くんが体調不良を訴えはじめる。

「以前、クラブの合宿で柴尾さんのフライパンに
げろを吐いて以来の気持ち悪さですよ」
と、静かに語るK村。

うげッ!

そういえば、バンガローの中で、
悪酔いしたK村のゲロを受けとめるため、
M先輩(のちのミステリマガジン編集長・いまは翻訳家)が
とっさにフライパンで受けとめたのだ。

ちなみに、むかし、わが家で遊んだみなさんは、
もれなくそのフライパンで作った料理をお食べになってます。

…………。

K村くんはえらかった。

家のそばまで、
なんとか、持ちこたえてくれた。

うーん。
それにつけても
いろんなことを思い出した夜だったなぁ。


1999年1月29日(金)

筑友会とは……
筑友会。
それは、当時福岡県立東筑高等学校で
共同で部室を使っていた文芸部および演劇部のOB組織である。

在学中もいろいろとやんちゃなことをやっていたようだが、
いまではすっかり大人になっている柴尾としては、
ほとんど記憶がない(ことになっている)。

今回は東京在住の筑友会員4名が新宿で集結した。

参加者は柴尾のほかに……、
東映動画を中心に活躍される
アニメーションの演出家・シリーズディレクターの角銅博之さん。
これまた、アニメの文芸や演出をされているT田さん。
むかしはSEとして仕事をやっていたが、いまでは
SD(システム・デザイナー)とやらにおなりになった、U田さん。

SDって……、
シリーズ・ディレクター(アニメ業界)。
システム・デザイナー(OA業界)。
スーパー・デフォルメ(おもちゃ業界)。
いろいろ、ありすぎ……。

最初は、新宿末広亭のそばの中華居酒屋へ。
面子が面子なだけに業界話が花盛り……。
コンピュータの2000年問題やら、
最近のホット(笑)なアニメの話やら、ゲーム関係の話やら……。

参加者のひとりから、聞いた話だけど、
「オンラインの日記に書いちゃいますよ」と、こちらが聞いたら、
「ぜんぜん、かまわんよ」と、いってくれたので、書いちゃう。

これまた、よくある話
どんな世界にも困った人はいるもの。

某漫画誌連載の漫画。
そのアニメ化の際、某制作開始記念「打ち入り」の席のこと。

その席には、原作者である漫画家さんも
同席していたそうなのだが、
局プロデューサーが演出をしている某氏にそっと耳打ち……。

「そのうち、あの漫画家さんがアニメの内容について
いろいろ、いってくるかもしれませんけど、
そんなの、いっさい無視してください」だって……。

考えちゃうよね。

アニメ作品の独立性とか、制作の主体性とか、
まあ、いろんなことを考えて、
そのようなことをいったのかもしれないけどさぁ。

まぁ、バカなプロデューサーだと、ぼくは思う。
勘違いしたサラリーマンだと、ぼくは思う。
クリエイティブの現場がわかってない無能な方だと、ぼくは思う。

制作の現場には、立場や職能によって、さまざまなコンフリクトが
生じることは事実だが、
自分が頭がいいと勘違いされている無能な方にかぎって、
そういうコンフリクトをいたずらに回避しようとするものだ。

きちんと管理されたコンフリクトから
すばらしい作品は生まれるものだが、
ことなかれ主義で、コンフリクトを回避すれば、
制作現場によけいなストレスが蓄積し、
労多くして、みのりなき状態になることは必定。

ま、それでもスタッフが優秀なら、
個々のレベルを発揮して、水準作はできるもんだけどね。

優秀な素材をあたえられながら、
電子レンジでお手軽に料理しようとする方は
どんな業界にもいらっしゃる。

自分がきちんとした「もの作り」なら、
他人が作ったものに対する敬意を忘れないはずだ。

そんな敬意が払えなければ、
「もの作り」の名を標榜しないでいただきたい。

まあ、サラリーマンとして雇われて、
「もの作り」の現場に配属され、
その熱気の中で、勘違いしてるだけかもしれないけどね。

「ねまわし」ってやつをしてるつもりかもしれないけどね。

ちゃんとしたサラリーマンなら、「無視してください」とか
「コンフリクトを回避しようとする」とかいったレベルではない、
一流の「ねまわし」をやってほしい。
現にそれができている優秀なサラリーマンだってたくさんいる。

「あんた、それで給料もらってるんだろ!」ってのが、
サラリーマン経験のないぼくの感想。

もとの話にもどるけど、その漫画家さんが
いろいろいってくる人なのか、どうかさえ、わかりもしないうちから、
そんなとぼけたことをいうのも笑止だし、
いってきた場合でも、とことんつきあって、聞いてやり、
その上でとことん調整するってのがきれいな姿だと思う。

現場にいて、原作ものをきちんとひきうけたプロなら、
とりあえず、原作者の意向を
(それがどこまで反映できるかはともかく)
聞いてみたいのは、自然の理だ。

自然の理を読みきれず、おかしなことをやると、
きっとしっぺ返しがくることを、みんな、よく知ってるよね(笑)。

まあ、その作品に関しては、
その局プロデューサーさまのおかげで、
いろいろあったみたいだけどさ。

カラオケは苦手だけどさぁ
まぁ、面子が面子なので、その後、カラオケ「パセラ」へ。

基本的には歌っているより、話をするほうが好きな人なので、
自発的にカラオケにいくことはないけど、
いくと決まれば、もったいないから歌うというのが、ぼくのスタンス。

メンツがメンツなので、
アニメ・特撮・時代劇系カラオケだったけど、
しっかり、歌いましたよ。

深夜二時すぎ、ほかのみなさんは、
「ロフトプラスワン」の「新・耳袋」イベントへ。
しかし、お仕事の予定などもあって、ぼくは家に帰るしかない。

ちょっと悔しい。


1999年1月30日(土)

出演作をチェックしにいく
ノーギャラでエキストラ出演をした「リング2」を見るために
有楽町の日劇東宝に……。

面子はプログラマーのSくんと
少女小説家の樹川さとみさんと高瀬美恵さん、
そして、出演はしてないけど、イベントは好きな
ポニーキャニオンのK村くん。

出てました! 出てました!
ハイコントラストのモノクロ処理をしているシーンだけど、
明るい色のスーツを着ていたこともあり、
しっかり、確認できました。

おれ的にはすごく目立ってた感じ。

K村くん「だって、柴尾さん、
すごく楽しそうに歩いていたから、
すぐわかりましたよ!

だって……。

映画のほうは、前作を見て、
設定を知っている人なら、OKというでき。

「リング3」の製作も決まったそうだけど、
「学校の怪談」路線にどんどん、
進んでいってくださいってところです。

山村貞子が
ジェイソン、フレディといった
定番ホラーキャラ化していきそうな予感。

それにしても、
館内の売店でうれしそうに
「山村貞子の「貞ストラップ」、売ってま〜〜す。
こちらの商品に霊は入ってますけど、
呪いは入っておりませ〜〜〜ん。
はい。
貞ちゃんの過去を知りたい人は
こちらでビデオも売っておりま〜〜す」
って、
楽しそうに売り子をやっていたお兄さん。

あなたのキャラには負けました。
貞ちゃんのストラップ(800円)、
買わせていただきました。

テーマパーク化する映画館
東京ディズニーランドでは、
物販が入場料収入を大きく凌駕しているのは有名だけど、
映画館も徐々に、
こんな形でテーマパーク化していくんだろうな。

それを感じたのは、
客層もあってのこと。

館内をざっと見まわしても中高生が多い。

おい! そこのルーズソックス!
制服姿で煙草を吸うんじゃねぇよ!

おい、うしろの席の団体女子高生!
無間地獄のようなおしゃべりはいいかげんにやめな!

え?
「うん! いま、映画をみてるとこ……。
そう、「リング2」……。
うーん
あんまり、おもしろくない……」
って、
携帯電話でお話するんじゃねぇ!!

館内のざわめきは、
「クレヨンしんちゃん」上映館なみ……。
精神年齢5歳児で埋まっているけど、
これだけ多いと、腹も立たない。

腹を立てるのは、
まだ、期待と希望があるときまで……だ。

一時期は明るくて、音が悪くて、
観客がうるさい映画館に憤慨して、
LDでホームシアターに耽っていたもんだけど……。

おれも丸くなった。
おだやかに、うるさい映画館で
映画を見られるような大人になった。

いま「映画は映画館で見よう」って
いってる評論家のみなさんは、
試写会ばかりで一般公開映画館をお使いでないんだろう。

映画館はすでに映画「鑑賞」の場ではなく、
町のアトラクション施設なのだ。

まぁ、やつらは、
周囲に人間がいて、困っていることを想像することさえ、
できないんだろう。

そういう場合の対処はひとつ、
こっちもやつらを人間と思わないことだけなんだけどね。

死国……。
「リング2」の併映は「死国」

大森望さんのサイトを拝見したら、
でたらめな土佐弁を使う
「死国」に違和感があったようだが、
こっちは、その「土佐弁」のおかげで、「死国」を楽しめた。

この日本でも
おれの知らないどこかの地方で、
怖いことになってるんだなって感じ。

まぁ、意図的かどうかは知らないけど、
ぶれすぎるカメラワークと、
ちょっと間引きすぎのキャラクター構成をのぞけば、
たのしいホラー映画でした。

こっちも新しいホラーの人気者が
登場しそうな予感。

K村くんが笑いを押し殺す振動が
こっちまで伝わってきた。

その後、喫茶店でのんびりとバカ話をしたあと、
ぼくとK村くん、高瀬美恵さんの三人で、
六本木アークヒルズの全日空ホテルへ。

ワセダミステリ・クラブとは……
ワセダミステリ・クラブ
それは、仁賀克雄氏が創設した
早稲田大学の推理小説研究会だ。

命名は江戸川乱歩氏という由緒正しさで、
その後、小説家、翻訳家、評論家、編集者、
(なぜか)ゲームデザイナーを数多く輩出している。

外部の方は「わせみす」と呼ぶことが多いが、
OBでは
「だぶるえむしい」あるいは、「くらぶ」と呼ぶことが一般的。

ちなみに最近まで、
自分たちを「クラブ員」と呼んでいたが、
今の若い人たちは「サークル員」と自称するらしい。

クラブにある門外不出の名曲(替え歌)では、
「クラブ員」と歌っているだけに、
伝統の継承という点で、「サークル員」という呼称には
問題があると思っている(笑)。

今回は創立41周年のOB会。

いままでは、「大隈会館」をはじめ、
早稲田や高田馬場周辺の飲み屋などで開催されていたのだが、
今年は東京全日空ホテルという異界で催されることになってしまった。

これもOBに
全日空ホテルの副社長さまがいらっしゃるという理由なのだが、
持つべきものは、えらい先輩だ。

たしかに全日空ホテル!

国会議事堂を見下ろす36階という高層宴会場に、
汚い格好のおっさんたちがつぎつぎと集結。
むしろ、若手のほうがこぎれいな格好をしているのだが、
ぼくをはじめ、30〜40前後のOBたちは、
TPOにおかまいなしの姿をしている。

なんか、百名近くのOBが集まったみたいだ。
以前のパーティではあっという間に消え去った
ビュッフェ形式の食事も残っちゃう(笑)リッチさ。

しかも、どれもうまい!

以前から、よく二階にある「カスケイド」は利用していたのだが、
ここ数年来参加した立食パーティの中では
最高クラスの、うまいものを食わせてもらいました。

ケイゾク
いろんな人とお話をしたのだが、
今日はA山さんが暴れていた。

窓際の席で話をしてるときなど、
フロアのカーペット上に
水割りのグラスと灰皿を置いたまま、
ドラマ「ケイゾク」のすばらしさを
身振り手振りを交えて、力説!

その挙句にグラスを倒し、
従業員の人に迷惑をかけまくり、

(副社長がいたとはいえ、
一生懸命カーペットをふいていたおねぇさん……。
ごめんなさい。ありがとう)

さらにとってもえらい先輩のスーツに
水割りの中身をスプレーするは……。

(A山さんもとってもえらい人なんだけど)

乱暴狼藉の限りを尽くす……。

もう50歳ちかいのに……。

その後、二次会の居酒屋でも
A山さんはネバーエンディングの大騒ぎ。
ネタはあいかわらず「ケイゾク」のこと。

いちばん元気にがんばっていた。

さらにA山さんをはじめ、5人ほどで、
全日空ホテルにもどり、スカイラウンジで飲む。

さらに「ケイゾク」を見ろというA山さんだったが、
深夜12時ごろには
内蔵のゼンマイが静かにほどききれたように、帰ってしまった。

ううむ。

ちなみに、出席者中、
多くの人が「iMAC」を買っていることが判明。
みんな、判で押したように、
値下がり直前に購入して、憤慨していた。

タクシーに乗り、深夜二時ごろ帰宅。


1999年1月31日(日)

暗黒ワーキング
けっこう寝過ごしたので、
まずいので、
あせりまくる。

いま、やらなければならない仕事が、
4本あるので、こまったので、とほうにくれる。

おああああああ!

悲鳴である。

インタビューのまとめと、レビュー用のゲームプレイと
マップ作りと、仕様書作り……。

すべて頭の中で、
使う部品が違うものばかり……。

まぁ、飽きたら、ほかの仕事をすれば、
気分転換になるから、
いいんだけどね。

つらい……。


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