DIARY:2000 MAR.11〜20


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2000年3月11日(土)

いっこく堂ボイス・イリュージョン!
銀座博品館劇場に
話題のスーパー腹話術師、いっこく堂を観にいく。

会場に入るやいなや、
にぎやかにビデオを売っている、場内販売の人から
「そこの柴尾さんもご購入ください!」と、声をかけられる。

まぁ、ただのけーむらくんである。
休日もお仕事、おつかれさまです。

細かなネタを書くのは、
ネタバレになっちゃうから、やめとくが、
大舞台になれたのか、以前みたときにくらべて、
はるかに安定感があって、楽しめた。

今回、ネタをやっている最中に、
人形の口を動かすしかけが壊れるというハプニングがあり、
いったんネタを中断、ステージで修理をする事態となったのだが、
このトラブルをアドリブで処理。
うまく立ち直ったのは、感動的なほど。

その後、さらに目のしかけまで壊れるといった
ハプニングもあったけど、これも難なく、のりこえる。

公演終了後、会場で先行発売されていたビデオ
「一人で多声おおぜいライブ 完売伝説」
(ポニーキャニオンより3月17日から発売)をけーむらくんから購入。
なんせ、ふだん、お世話になってますから……。

原口一也さん、高瀬美恵さん、匿名希望氏、女房と
すぐそばの「asian kitchen」へ。

遅れてやってきたけーむらくんによれば、
会場のキャパを考えれば、
ビデオはとんでもない数で、売れたとのこと。

さらに、いっこく堂さんのサイン色紙やら、
名刺(なんか、うちのご近所だったぞ)やら
あれこれと見せびらかしてくれやがる……。いいなぁ。

メンツ的には、カラオケ愛好グループ。
匿名希望氏をのぞいて、ぞろぞろと新橋のカラオケ館へいき、
ねちっこく井上陽水を歌って、いい気分で帰る。


2000年3月12日(日)

想像の余地
池袋西武のLIBROにいって、
Windows2000関係の本をあれこれと購入。
レジでならんでいるときに、店内放送をなにげなく聞いていると……。

「ねりまくより おこしの たなかさま、ごしゅじんさまが おまちです」
だって……。

ご主人さまぁ!?

日本語的には、おかしくもなんともないはずなのだが、
練馬からやってきた「ご主人さま」に関して
よからぬ想像がツボに入り、脳内爆笑状態。

つまり、疲れているのかなぁ、おれ……。


2000年3月13日(月)

プティポワン!
夜、さくまあきらご一家と成沢大輔さんといっしょに、
南麻布のフレンチレストラン「プティポワン」へ。

4月15日開催予定の
「ニッポンの係長・戸田圭祐が、虎の子の2万9800円出すから、
あとはみんなのカンパにしてね、大阪から来るんだから、ゴチ会!」の
会議のためである。

と、さらっと書いたが、つまり、おれは興奮していたのである。
食通「さくまあきら」さんの人生を変えた店である。
すぎやまこういち先生、イチオシの店である。
なにより、北岡尚信シェフの店である。

斎戒沐浴して、それとなくジーパン姿でいったことは、
この際、ナイショにしておこう。

いつもだったら、30分遅れることだってある成沢さんが
わずか10分程度遅れるくらいだから、
どれほど、すごいかを察していただきたい。

滑らかなトビナンブールのクレーム
帆立貝のティアン、トリュフのピュレ
舌平目のグリエ、燻製ピーマンバターソース
小鳩とフォアグラのキャベツ包み蒸し
コーヒー風味のブラマンジェ
マロンクリームとチョコレートのアミュレット
コーヒーと小菓子

メニューを書いていても、ひとつひとつの味が、口の中によみがえる。

「ザマァミロ!」といおう。
だれにいうかはわからないが、「ザマァミロ!」である。
「バカヤロォ!」といおう。
まぁ、人生ってのはよぉ、つまり、バカヤロォである。

ヘビィスモーカーであることは、自他ともに認めるところだが、
コースの全過程において、タバコなんか口に入れたくなくなる。

だから、だめですよ、さくまさん、話をしなきゃいけないときに、
こんなうまい店につれてきちゃぁ!
口は食べるためにあるものです!!
世界の料理が、すべてこれであったら、
地上から30パーセントのことばは、確実に失われ、
環境音は、80デシベル減である。

でも、だめじゃないんです、さくまさん。
だから、また、食べたいんですってば……。
今回は特例として、だが、ここで一発。

ぼくをこんな店につれてきてくれた

でも、こんな店と世界があることを教えてくれたから、悪い人かも……。

さてさて、すっかり堪能して、帰ろうとしたところ、
「マダムがおきかせしたいものがある」といわれ、引き止められる。

にこにこと携帯電話とともにマダム登場。
おもむろに操作すると「恋のフーガ」が鳴りはじめる!
なんと、すぎやまこういち先生が、電話を預かった上で、
これを打ちこんでくれたのだそうである。

作曲家が着メロを自分の手で入れる!
これほどの贅沢はあるだろうか。
さくまさんと北岡シェフも同様のことをやってもらったそうだが、
これはつまり、和音である。1コーラス丸々はいって、
最後のループまで、しっかり入っている。

悔しそうなさくまさんは、北岡シェフとともに、合体技を披露。
「花の首飾り」のベースが入ったさくまさんの携帯と
メロディが入った北岡シェフの携帯で同時演奏という荒業である。

うひゃあ。

すっかり長居をしてしまった。さて、これから
「ニッポンの係長・戸田圭祐が、虎の子の2万9800円出すから、
あとはみんなのカンパにしてね、大阪から来るんだから、ゴチ会!」の
会議がはじまるというところで、午後11時30分。

さくまさんのタイムリミットなり!

具体的なことはメールで連絡をとろうということになった。
なら、なんで集まったのだというあなたの指摘は、正しい。
しかし、世の中には善悪で割り切れないものがある。

六本木彷徨
その後、成沢さんと西麻布の「Val's Bar」で軽く飲む。
業界話70%に人生に関する考察が30%。

「Dancyuで読んだんですけど、
六本木にうまいうどん屋があるんですよ」という
成沢さんの甘言にのり、
「じゃあ、いきましょう」という、おれもいかがなものか。

さっき、あんなにうまいものを食ったでしょうという、
あなたの指摘は正しい。
しかし、世の中には拍車のかかった胃袋というものがある。

しかし、成沢さんは、成沢さんであった。
彼の記憶の住所をもとに、六本木を彷徨すること30分。
ついにうどん屋は見つからなかったのだ。
ああ、花冷えの3月中旬。

結局、星条旗通りそば、立ち食いで
一杯450円の「かきあげうどん」を食う。
ちなみに「卵」が50円、
「寿司屋の親父が握ったいなり寿司」が120円だ。
落差のある人生もまた一興というもの。

おれに人生を教えてくれた成沢さんに乾杯!


2000年3月14日(火)

VAIOが来ない
「めざましテレビ」でいて座の運勢をきいたときから、
いやな予感がしていたのである。

六本木から帰って、早朝4時ごろ、家でメールチェックをしたところ、
SonyStyleから連絡が入っていた。
オーダーしたVAIOが、工場を出荷したそうだ。
日通のサイトで配送状況をチェックできるという。
すばらしい。

翌朝8時にアクセスすると、
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」だって……。
今回は代引きでオーダーしたから、現金を用意しなければ……。
あわてて銀行にいって、おろしてくる。

昼ごろ、また、サイトをチェック。
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」
うーん。渋滞なのだろう、きっと……。

頭の中は、新しいPCに環境を移行するだんどりでいっぱいである。

「マイドキュメント」の全ファイルと、
Outlookのpstファイルとメールアカウント情報
MS-IMEのユーザー辞書ファイル、
「秀丸」や「Explzh」など、常用シェアウェアのファイル、
各種ドライバファイルなどなどをCD-Rに焼きつける。
「ホームページ・ビルダー2001」や
「Microsoft Office」など、アプリケーションも用意。
いまかいまかと、待ち受ける。

午後4時
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」
午後8時
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」
午後11時
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」

って、おい!

めざましテレビでは、
「射手座の人は、待っているものがなかなか来ないので、いらいらしそう」
とか、なんとか、いわれてたけど、
ほんとに、あたってどうするんだ、コンチクショー!

神奈川県の遠さを思い知った一日であった。


2000年3月15日(水)

来なかった理由
気分的には、昨日の解決編である。

じつはVAIOとは関係なく、昨日(火曜日)の朝、
インターネットでダンボール箱を注文していたのだが、
それが今日(水曜日)の昼間には、到着。

ダンボールの会社はやはり、神奈川県である。
なんだ!? 神奈川は近いではないか!!

午後三時、インターネットに表示されていた
携帯から、集荷もとの日通川崎配送センターに電話。

伝票の番号と不達を告げると、
先方もおなじデータベースを閲覧したようで、
「あれ? おかしいですね」と、あわてた様子。
すぐにアロー便を扱う足立のセンターに連絡して、
おりかえし、連絡を入れてくれるとのこと。

10分後、足立センターから電話がきた。

「商品は昨日の朝、到着してるんですが、
かなりの金額の代引きですからね。
代金を用意しておいていただくために、
お宅さまの留守番電話に連絡をさしあげといたんですよ。
いま、川崎のほうから、連絡があって、
お宅さまの携帯の番号をはじめて聞いた次第です」

ああ、そういうことか……。

ぼくは、ふだん寝起きする家とはべつに仕事場を持っている。

で、ネット注文の際に、
仕事場の電話番号と携帯電話番号のふたつを入力していた。
昼間は仕事部屋か、外にいることが多いからね。

一方、配送先は、仕事場ではなく、住み家のほう……。
こちらには、宅配便ボックスもあるし、
ぼくが不在でも女房がいるから、安心である。
ただ、こっちの電話番号は、通知していなかった。

ややこしい注文で不安だったから、ネット注文の翌日、
SonyStyleから、注文の確認電話をもらったとき、
「配送の方には、携帯の番号を連絡してくださいね」と、
指定していたのだが、うまく伝わっていなかったようだ。

あらら……。

仕事場の留守電を確認してみると、
なるほど、昨日の朝8時に連絡が入っている。

仕事場の留守電を確認しなかったのは、こちらのミスだが、
先述のような理由で
まさか、こちらの番号に連絡がきていたとは思わなかった。

しかも、昨日の日記に書いたように、
インターネットのサイトでは、
「神奈川県から東京都へ輸送中です。」の表示。

ぼくもうっかり、輸送中の荷物が、
東京のセンターに届いていないと、思いこんでしまった。

すでに時間が遅いので、配送は明日になるという。
うーむ。待ちに待ったVAIOが、丸二日、
足立区に眠っているとは……。

留守電を確認しなかったこちらのミス。
配送伝票に携帯電話番号を書かなかったSonyStyleのミス。
サイトにいつまでも「輸送中表示」をだしていた日通のミス。

この複合条件で、昨日は待ちぼうけをくらったわけだ。
日通さんの対応がとても、よかったので、
こちらも、あきらめもがついたけど……。

たしかに、コンピュータにどう表示されてても、
人為的なミスが発生する可能性があることは、
よく知ってるはずだったけど、おれもまだ甘いね。

人がどんなものをどう信じるかという点で、
身をもって、いろいろ勉強させていただきました。

宮岡寛さんと……
クレアテックでの会議のあと、
夜中に千歳烏山の居酒屋で、四方山話。


2000年3月16日(木)

VAIOが来た!
携帯が鳴る。
「すぐ下まできてるんですが、部屋番号がわからないんですよ」
日通の人だ。部屋番号を教える。
すぐにインターホンがなり、オートロックを解除。

伝票を見せてもらうと、
たしかに3桁必要な部屋番号が、
上2桁しか書かれていない。なんか、いろいろあるなぁ。
まる二日寝かせておいた現金とひきかえに、
PCG-Z505DRKを受けとる。

さて、ここからは長いぞ。
新しいマシンで文章を書くのが楽しいから、
お許しいただきたいところ……。
興味のない人は、読み飛ばすのだ。

早速、開封し、あらかじめ用意していた
128MB(PC/100)のSD-RAMを、はめこむ。
これでトータル256MBである。

ふふふ……。噂によれば、
Windows2000はRAMを詰めこむだけ、効果が出るらしい。
Windows98は実感として128MB以上のメモリは、
無意味だったんだけどね。

電源投入。
プリインストールマシンならではの楽チンさで、
ユーザー情報など、セットアップ情報を入力。

まずはモバイルカードDuoのドライバを組みこむ。
Docomoでは、W2000に対して、
完全な保証はしていなかったが、
あらかじめファームウェアを更新していたこともあり、
すんなりOK。いちばん不安だった部分だが、
これでOKなら、いままでの環境をほぼ引きつげる。

ここで、ちょっと失敗。
W98のように、USB接続していたFDを
なにげなく物理的に引きぬいたら、OSに叱られる。
ホットプラグとはいえ、
PCカード同様、「ハードウェアの取り外し」を
実行しなければならなかったようだ。

動作が不安定になったような気がしたので、再起動。
インターネットにとりあえず、接続。
おお、快適、快適! すぐにWindowsアップデート。
このあたり、何日も頭の中でシミュレートしていただけに
よどみなく作業していく。

その後は、アプリケーションをつぎつぎにインストール。
「Office2000」、「ホームページビルダー2001」、
「秀丸」、「Explzh」などなど……。
どれも安定して動くようだ。

つづいて、マイドキュメントの全ファイルを入れ、
IE5の「お気に入り」が入ったFavoriteフォルダや、
MS-IMEユーザー辞書、Outlook2000の
pstファイル(送受信全メールとアドレスデータ入り)と
メールアカウント情報に仕訳ルールをインポート。
一部、CD-Rに焼きそこなったものは、
メモリースティックで移しかえる。

ひととおり終わって、動作確認したところで、
いったんタイムリミット。
コスタリカの暴れん坊、マリアと恵比寿で中華料理を食い、
六本木「Flamingo Bar」へ同伴出勤。

店内でマリアは指名の連続。
ヘルプで入ったオーストラリア出身のスカイと
ニュージーランド出身のエイジに、はさまれ、
気分はマリアナ海溝にいったん落ちるものの、ほどなく浮上。
英語を聞かされまくり、「リスニング」スキルアップ。

2時間ほど飲んで、家に帰り、ふたたび、PCにむかう。
設定変更やカスタマイズ作業を嬉々としておこなう。

ほんとに安定してて気持ちいいなぁ。

CPUが333から500MHzになったせいもあるけど、
指に安定感が伝わってくる感じ。
新品のキーボードのかたさも気持ちいい。

調子にのって、IE5の同期をしたら、
まっさらなキャッシュに書きこむのに、えらく時間がかかる。
うひゃああ。

その後、メモリリソースを試すために、
タスクマネージャを見ながら、IE5で
YAHOOをどんどん開いていく。
窓が40以上開いても、まだまだ楽勝で動いているぞ。

うれしいなぁ。

前のマシンでは、
秀丸とホームページビルダーで、日記を書きながら、
IE5で同期をかけ、Outlook2000でメールチェックなんて、
リソース不足で無理な相談だったのだが、いまは、楽勝である。

いまの疑問はハードディスクをを
FAT32からNTFSにしていいか、どうかくらいだな。

さて、実感としてわかってきたのは、
自分でアプリケーションをインストールしたり、
画面の設定などをカスタマイズできる程度のスキルがあれば、
W2000は、おすすめであるということ。
使い勝手の上で、ほんのちょっぴり戸惑うことはあるけど、
いや、ほんとに安定してて、気持ちいいです。


2000年3月17日(金)

深夜の入稿
先週末に続いて、
今夜もヤングサンデーのゲーム紹介ページを入稿。
家に帰ったのは、午前2時30分。

なんか、右目の調子が悪い。
ものもらいが、できたようだ。


2000年3月18日(土)

難儀な信州スキーツアー
2時間ほど仮眠をとり、
あわただしくスキーの準備を整える。

朝8時、新宿発の「スーパーあずさ」に乗るため、
スキー道具一式をかかえ、山手線に乗車中、
携帯電話に、同行するけーむらくんから着信。

7時半の集合時間に10分ほど遅れるとのこと。

ふたり分の切符を買っておき、
遅れてきたけーむらくんとホームへ。
すでに「スーパーあずさ」は入線している。
あわてて車内に入るが、
自由席が、ちょうど埋めつくされたところ。
やはり連休初日をなめてはいけない。

車内で駅弁を食いたい、ビールを飲みたい、のんびりと眠りたい。
しかし、この混雑ぶりでは、それも不可能。
へたすりゃ、松本まで2時間半、立ちっぱなしである。

いやだ!

表示を見ると、
8時半に臨時特急「あずさ」があるじゃないか。
あれなら、ぜったい座れるぜ!

たしかに、南小谷行きの「スーパーあずさ」なら、
めざす信濃大町までは直通。

一方、「あずさ」では、松本で大糸線に
乗り換えなければならないこともあって、
合計で1時間30分くらい遅れてしまうんだけど……。

けーむらくんは、最後まで空席を探そうと奮闘していたが、
おれの辞書に根性の二文字はない。断固ない!
駅弁とビールと睡眠は、絶対の欲望である。

「あずさ」に乗る。
駅弁を食う。車内販売のワインを飲む。しゃべる。
車内行動の予定は若干、変わったが、満足である。
信濃大町駅で、新宿9時発の「スーパーあずさ」に
追いつかれてしまったことは、ここだけの秘密だが……。
駅前の手打ちそば屋「こばやし」で、そばを食い、
タクシーでペンション「フリンフロン」へ。

オーナー夫妻と談笑後、けーむらくんは
すぐそばのヤナバスキー場へ。
しかし、体調のよろしくないおれは、すぐに眠る。

「いまから、社長(オーナー夫人)のクルマで、
温泉にいこうと思うんですけど……」
夢うつつで、けーむらくんの声。
2秒ほど考えて、「おれはこのまま寝る」と答える。

「O田さんとK松さんのクルマが着きましたよ……」
夢うつつで、ふたたび、けーむらくん。
「ほあーい」、まだ眠っているおれ。

結局、夜11時半に起きて、ビールを飲んでおしゃべり。
目の調子が、悪い。深夜2時半、また眠る。

へんてこな夢を見る。
バブルガムブラザースのブラザーTOMが、せまい部屋で
その肉体をあらぬ方向にくねくねさせながら、
「おまえの女房を自分に譲れ」と、おれに強要する……。
どういうことじゃ?

結局、ペンションに到着して12時間は眠ったなり。


2000年3月19日(日)

史上最低のスキー行
信州白馬一帯は、一昨日、大量の積雪があったこともあり、
どこのゲレンデも、なかなかよさそうなコンディション。

O田弁護士の運転するエスクードで、
白馬岩岳スキー場へ。
しかし、なにか大会をやっているせいか、駐車場はいっぱい。
さらに北へ進み、白馬コルチナスキー場に到着。

とりあえず、からだ慣らしに中斜面を1本。
雪質がかなり重い。けっこう暖かくて、汗をかく。
積雪量こそ多いものの、春スキーのコンディションである。
厚着をしてきたことを後悔する。

リフト2本を乗り継ぎ、山頂付近へ。
そこから南に滑っていくと、柵があり、
「SAJ検定2級相当以外の方はご遠慮ください」と
表示されている。

ま、たいしたことないでしょ……と、思ったおれが悪かった。

まず、見えてきた斜面には
「最大斜度42度」なんて、書いてある。
最近、東武動物公園にできた
水上木製コースター「レジーナ」の最大斜度は50度。
つまり、42度はただの壁である。うひゃあああ。

おれ以外の3人はここをすべるというが、
悪いがおれには体力がない。
このさきにあるべつの斜面にいくと告げる。

あまかった。こちらの斜面の最大斜度は39度。
たった3度しか変わらないじゃないか!

覚悟を決めて、滑り降りるが、
全体の3分の1ほど滑ったところで、息が切れる。
休んでいるうちに、汗がだらだらと流れる。
下に見える残りの斜面を見るうちに気が遠くなる。
こんなにいい天気なのに、気分は絶望的である。

降りなければ、話にならないので、降りたけど、つらかった。
朝早くから、体力の限界。ふだんの不摂生を感じまくる。
別れた連中と合流後、すこし滑ったところで、昼食。

昼食後、ふたたび滑っているうちに、
O田弁護士の板のバインディングが不調になる。
O田弁護士は、買ったばかりの山スキーを使っているのだが、
かかとを固定する装置が、いかれてしまったようだ。

彼はもう一本、テレマークスキーの板を持参しているので、
板を取り替えるため、クルマにもどる。

ゲレンデで待っているうちに、おれの体調はすこし回復したが、
こんどは鼻の調子がおかしくなる。鼻水がたらたらと流れる。
おれの場合、これは風邪の前兆である。
大量に汗をかいた状態で、冷たい外気に触れているのが、
まずかったのだろう。

もどってきたO田弁護士らは、乗鞍方面に行くというが、
その誘いを断り、こちらで5、6本、たらたらと滑る。
滑っているうちにも鼻水たらたらで、みっともない。
ちなみに、ものもらいの目は、ふくれあがっている。
重い雪質は緩斜面でさえ、疲労を誘う。

午後4時、約束の合流時間。
しかし、O田弁護士一行はなかなか、来ない。
30分ほど遅れて到着した一行は、
みんな、くたびれきった顔をしている。
それどころか……。

「O田さん、たいへんなことになったんです」と、けーむらくん。
おれが難儀したあの斜面で、O田弁護士は転倒。
右手首を捻挫してしまったそうだ。

下駄の鼻緒が切れるのは悪い前兆だが、
バインディングの故障も、
この災禍の前兆だったのかもしれない。

レスキューで湿布をしてもらったO田弁護士だが、
問題は残っている。
そう、O田弁護士はドライバーなのだ。

左手一本で運転するO田弁護士。うああ。つらそう……。
おれたち4人の命は、つまり、
O田弁護士の左手一本にかかっているのである。

難しいことを考えると、たいへんだから、
極力、考えないようにする。
白馬駅近くの薬屋により、O田弁護士は湿布を、
おれは鼻炎薬を買いこむ。

混雑している「エコーランドの湯」に入り、
街道沿いの店でそばと馬刺しを食う。
ここから、ザウルスを使って、メールチェックを試みたが、
電波状態が不安定でうまくいかない。

それどころか、ザウルスを床に落っことす。
確認してみて、大丈夫だなと思っていたのだが、
東京に帰ってよく見てみると、液晶画面が割れていた。

状況をもう一度確認しよう。
目はぼろぼろ。鼻は風邪の前兆。体力は尽きかけ。
ザウルスは損傷。ドライバーは片手しか使えない。

ああ……。

ペンション帰着後、すぐにベッドにもぐりこみ、爆睡。
疲れているせいか、夢をたくさん見る。
けーむらくんの話によれば、早朝3時ごろ、
おれは、ゆかいそうに声を出して笑っていたそうだ。

わがことながら、へんなやつである。


2000年3月20日(月・春分の日)

雪はあれども、帰るのみ
O田弁護士の右手首はさらにひどくなり、
指もしびれたような感じらしい。

おれはといえば、足全体がぼろぼろで、
階段を下りるのも一苦労。
そりゃ、滑れるものじゃないでしょう。

おれたちは、つまり白馬の山に負けたのだ。
敗残者は帰るのみである。
しかし、ただ帰るだけではつまらない。
そばを食って、温泉に入ろう!

信濃大町から山麓線をドライブ。
地元出身のK松くんオススメのそば屋「天満沢」で、そばを食う。
巨大なざるふたつがテーブルを埋め尽くす豪快なそばで、
胃袋が、そば120パーセントになる。

その後、堀金村村営の施設「ほりでーゆー」で温泉につかる。
ほりがね村の温泉だから、「ほりでーゆー」なのか、ここ。
名前はともかく、快適な施設で、
紺碧の空の下、露天風呂につかっているうちに、
豊かな心になる。
肉体はぼろぼろだけど……。

連休最終日の中央高速は、早い時間から大渋滞。

左手一本で
ステアリングとシフトチェンジ、ウィンカー点灯をする
O田弁護士の技は匠の至芸。

途中、石川S.A.で夕食をとり、ほぼ5時間ほどかけて、帰京。

家に帰って、ひたすら眠る。


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