DIARY:2002 JAN.11〜20


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2002年1月11日(金)

うどん空振り
「いやぁ、祇園のうどん屋さんなんだけど、
特筆すべきは、てんぷらでね。
これがもう銀座の一流店をしのぐ味なんだよ」

そりゃ、食うよ。食いたいよ。

肥満製造業、さくまあきらさんの陰謀に
まんまとはめられ、祇園の「萬樹」へ。
午前11時半の開店と同時に店内に入る。

さくまさん、土居さん、宮本さんと声を合わせて、
「てんぷらうどん!」

「すんまへんなぁ。てんぷらを揚げるフライヤーに
火を点けようとしたんですけど、
どうしても点かしまへんのや」
京都弁を書くのは難しいが、そんなことはどうでもいい。

てんぷらを目当てにして、てんぷらが食えない。
懸案のシュークリーム屋に昨日、やっと入れたと思ったら、
新たな課題が生まれるわけだ。

やはり、京都は奥が深い。
また、来いってことなのね。
その挑戦、受けてたちましょう。

高山寺
京都の市街地からクルマで1時間ほど、
真言宗の名刹「高山寺」へ。
陽だまりの中、国宝、石水院には、われらだけ。
山稜の借景を愛でながら、
鎌倉時代の空気を吸いつつ寝そべると、
これが本当に気持ちいい。

このまま、何時間でものんびりしたいなぁ。

必死で背中を床から剥がし、
山の中を金堂に進む。
いい空間だなぁ。

宝が池そばの喫茶店「ドルフ」で軽くお茶。
いったん、ホテルにもどってから、
ひとりで、河原町通沿いを五条あたりまで、うろうろ。

夜は「忘吾」に連れていってもらう。
しみじみとうまい。
ていうか、酒飲んでて、食えて、幸せな店。

琵琶湖産の諸子を炭火で炙ったやつなんざ、
はじめて口にしたけど、うまいなぁ。うまいなぁ。
究極の発酵食品「鮒ずし」もうまいなぁ。うまいなぁ。
さくまさんも、土居さんも納豆食えるのに、
この「鮒ずし」食えないですか。
けったいだなぁ。けったいだなぁ。


2002年1月12日(土)

姫路城から高松へ
京都から姫路へ。
さくまあきらさん、オススメの「すし宗」で、
穴子寿司尽くし。
ふんわりしっかりの味は、幸せである。

そして、姫路城へ。姫路城は、はじめていったけど、
文字通り、日本の城の集大成。
凡百のテーマパークより、はるかにおもしろい。
時間に余裕があれば、一日、ゆっくりしていたい。
空間の説得力が段違いである。
城内の見せ方もまさに体験型!

歴史博物館の喫茶室で軽くコーヒーを飲み、
新幹線、マリンライナーと乗り継いで、高松へ。
これで生涯二回目の四国。
瀬戸大橋って暴力的な建造物だなぁ。

高松の夕食は、「歓中店(よろこびなかみせ)」である。
刺身と鍋はお酒に絶好!



そうなんです。姫路城なんです。

2002年1月13日(日)

桃鉄JAPAN CUP高松予選大会
高松駅前の全日空ホテルクレメント高松から
タクシーに乗って、ゆめタウン高松へ。
3年前にできたばかりの巨大ショッピングセンターである。

売り場面積3,8000平方メートルという
西日本最大級の規模を誇り、
開業2日にして、高松市の人口をしのぐ、
35万人の集客力を記録したという。
現代高松の消費の中心地といったところ。
「じゃあ、古代高松の中心はどこだ?」ときかれても困る。
まず、古代に高松があったかどうかさえ、よく知らない。

そんな中心地のさらに中心で、
「桃鉄JAPAN CUP2002高松予選」が開かれた。
ゲームはもちろん、公式戦モードである。

会場に並べられた10台のモニターで、
2回の予選が行われ、80名の参加者から2人の
全国大会参加者が選ばれた次第。

会場はすさまじい熱気と
和気あいあいとした雰囲気が渾然一体となっており、
ゲーム展開をうしろから見ていても、気持ちよく楽しめる。

いままで作ってきたゲームは、
こういう大会を開けるようなタイプのものがないので、
新鮮な体験である。

対戦をうしろから見ているだけで、
いろいろと興味深い傾向が見えてくる。

さくまあきらさんのファンも、たくさん来ている。
杉田わいんさんなど、さくまさんの日記で、
ぼくが来ていることまでチェックして、
わざわざ、ぼくの分まで、「もみじ饅頭」の詰め合わせを
持ってきてくださった。

どうもありがとうございます!

ただ、京都→姫路→高松→博多という
長旅で荷物が増えるのは、ちょっとやっかいなので、
次回からは、お気遣いなく!

なんせ、ぼくはうっかり屋なので、
旅行中は、極力、荷物を減らしたいタイプなんですよ。
今回もTUMIのコンピュータバックパックひとつに
荷物とコンピュータを詰め込んでいるわけで……。


桃鉄JAPAN CUPの模様。


サイン会もあり、ファンサービスはたっぷり。

ひさしぶりの大うっかり
高松から博多への移動はあわただしかった。
2回目のサイン回終了後、渋滞をおそれ、
ばたばたと高松駅までタクシーで移動する。

渋滞そのものは、たいしたことはなく、
かなりの余裕で、高松駅に到着。
せっかくなので、駅ビルのうどん屋で讃岐うどんを食べる。
昼はなにも食べていなかったので、カツ丼セットでぺろり。

マリンライナーで瀬戸大橋を渡り、
岡山から新幹線「のぞみ」で博多へ。
桃太郎チームの移動はたいへんである。
列車の中では、たいていアイディア会議なのだ。

じつは疲れているので、ついうとうとしてしまう。
マイクロスリープに入るのだが、
どこか遠くで、さくまさんの声が聞こえると、
夢かうつつかの状態で、アイディアをだすといった感じ。

そんなこんなで、博多に到着。
九州に帰ると、ほっとするなぁ。

網棚から荷物やコートを降ろし、
そのまま、博多駅構内をつっきり、
さくまさんと土居さんを「一蘭 博多駅前店」に案内する。

券売機の前で、一蘭流の食べ方を解説しようとして、
たいへんなことに気がつく。
ないのだ。財布がないのだ。
財布を、新幹線の中に、忘れてきたのだ!

車内販売のコーヒーをご馳走したときに、財布を出し、
それを座席前のポケットに入れたまま、
放置してしまったのだ。

ぎゃふん。

替え玉もせずに、ラーメンを食べ終え、
博多駅新幹線ホームに戻る。
新幹線は車両基地に入ったとのことで、調べてもらう。

20分ほど待って、結果を聞くが、見つからない。
とぼとぼとホテル「ハイアットリージェンシー福岡」へ。
フロント前では、心配そうな顔をして、
さくまさんと土居さんが待っていてくださった。

涙がでるほど、うれしい。

チェックイン後、ホテル内のバー&ラウンジ「ロトンダ」で
ふたりに慰めてもらう。くーーーっ!
カクテル「トム・コリンズ」を4杯ほどごちそうになる。

「こういうときには、タバコもいいよ」と
土居さんが目の前で、タバコをひらひらと
動かしてくれやがるのだが、それはけっこうですってば……。
依然として、ニコレット実行中。

客室にもどるものの、
なんか、もやもやしている。とても寝つけそうにない。
博多在住の先輩、眞鼻守正さんに電話をかける。

なんと、奇遇なことに、眞鼻さんは博多駅にいるとのこと。
お客さんのお見送りされたばかりらしい。
ならば、ホテルに来てもらうことに……。

今夜二度目の「ロトンダ」で、
「トム・コリンズ」をさらに3杯。
なんか、ぜんぜん、酔えねぇなぁ。

客室にもどったあと、インターネットで、
連絡先をチェックして、VISAカード、VIEWカードを停めてもらう。
キャッシュカードは、また、翌朝に。
ほかにも、各種プリペイドカードにポイントカード、現金3万円強。
その現金より高い財布本体……と、ダメージはでかいのだ。


2002年1月14日(月)

博多湾一周の旅?
午前8時すぎ、博多駅に再度、連絡を入れるが、
財布はでてきていなとのこと……。くーーーっ!
銀行に電話して、キャッシュカードも停めてもらう。

朝食後、タクシーでマリノアシティへ。
最新のファクトリー・アウトレットである。
駐車場には県外車がならんでいる。

そこにやってきたのが、さくまさんとは旧いおつきあいの
牧野正さんである。
以前、東京で一度だけお会いしたことがあるのだが、
いまは福岡に帰ってきているとのこと。
ご家族4人そろって、やってきた。

Octa Hotel Cafeで、軽くお茶を飲んだあと、
牧野さんの運転するクルマで、海ノ中道の付け根にある三苫へ。
地図で調べたら、ほぼ23キロ。
博多湾を半周するコースである。

なんでこんなところにいったのかというと、
昨夜、眞鼻さんに教えてもらったパン屋さんがあるのだ。
さくまさんはパン好きだから、紹介してみたところ、
おもしろいから、いってみようということになったわけ。

Real Jam」は思っていたより、ずっと小さなお店で、
雨の日だというのに、店内は香ばしいパンの香りで包まれている。
あれこれとパンを買って、博多駅へ。

パンはその後、ホテルで食べたんだけど、
ほんとにおいしかったっす!

桃鉄JAPAN CUP博多予選大会
博多予選大会の会場は、
JR博多駅の中央コンコースである。
1日の乗降客数は25万人。

九州の表玄関ともいえるここで、
「桃太郎電鉄」のイベントがおこなわれるわけだ。
会場には、やはり10台のモニターが置かれ、
大会参加者のモニターを普通のお客さんが、のぞきこんでいく。

とんでもないことです。

サイン会の合間にぼくは、博多駅の地下へ。
やはり、眞鼻さんから壱岐のうまい雲丹が食える店を
教えてもらっていたのだ。

「長谷川」でうにぼっかけ丼を食う。
2000円出すだけの値打ちがある味である。

今回、さくまさんのファンの数は、高松以上だ。
駅構内というのは、
予想以上にエネルギーを消費する空間だ。

イベント終了後、さくまさんは休息をとるため、ホテルへ。
ぼくと土居さんは市内へ。

まずは、博多リバレインにある福岡アジア美術館である。
開催中の企画展
「女性美の500年 描かれたイメージ:西洋と日本」を
ざっとみて、日本、アジア、泰西の美しい女性像をチェック。
巡回展の博多でのお披露目だが、
「ロシアのモナリザ」という異名をとる
イワン・クラムスコイの「見知らぬ女」が、いい感じだなぁ。

中洲川端商店街をつっきり、キャナルシティ博多へ。
バーゲン中のNorth Faceのショップで、シャツを二枚買い、
ラーメンスタジアムをちらりとチェック。
時間と胃袋に余裕があれば、なにか食べたいところだが、
スタジアム内は大混雑で、それどころではない。

グランドハイアットで、さくまさん、
ハドソンの梶野竜太郎さん、石崎仁英さんと合流し、
すぐそばの「河太郎 中洲店」へ。

ここはさくまさんが20年来、通いつめているお店である。

小雨が降る中、店の前にいってみると、
10人ほどの団体が出てくる。
よくみてみると……、なんと、Japan Cupに出場していた
さくまさんのファンではないか!

まるで巡礼のように、「博多のイカ料理店」物件を
試食にきたのだろう。
これからイカを食べにいく、われわれと入れ違いである。
しっかりと味を楽しんできたのかな?

さて、「河太郎」であるが、
九州出身のぼくにとっては、「懐かしい味」……。
県内名物と県外名物の嗜好の違いなど、
身をもって感じられる例ではある。

ぼくは同系統の店なら、
鶏の水炊きが食べられるという点で
稚加榮」のほうが、好きなんだけどね。

その後、グランド・ハイアット福岡
メインバー「マティーニーズ」で、酒を飲み、
「一蘭」キャナルシティ店で、ラーメンを食う。

福岡は本気で楽しいなぁ。
財布があれば、もっといいんだけど……。
くーーーーっ!


2002年1月15日(火)

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
さくまあきらさん、土居孝幸さん、
そして、ハドソンの梶野竜太郎さん、石崎仁英さんと
JR博多駅で集合。

これから、新幹線「のぞみ」で一路、大阪へ。
あの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を目指すのである。
ユニバーサルスタジオは、ハリウッドにもフロリダも訪問済み。
これで世界三大ユニバーサルスタジオを制覇できるわけだ。
「ぐわっはっは!」と、高笑い!!

連休明けの火曜日とあって、パーク内は、がらがら……。
ジュラシック・パークも、ジョーズも、T2:3Dも、ETも、
おおむね、5分待ちなのだ。

まずは、さくまさんといっしょに
「ETアドベンチャー」と「T2:3D」、
「ウォーターワールド」、「バックドラフト」とアトラクションをまわる。

「T2:3D」は、以前ハリウッドでみたものと、
ほぼ同じ演出なんだけど、ガイド役の女性が
綾小路麗香さんとやらになっている。
やや、演技過剰気味だが、ほぼ、アメリカと同じ仕様。

全編吹き替えの映像は、当然のことだが、
きめゼリフまで日本語になっており、
なんか、不思議なパロディをみている感じもある。

この感覚は、どのアトラクションにもあったんだけど、
いやまぁ、しょうがないところですね。

お疲れのさくまさんがリタイアされたあと、
「ジュラシック・パーク」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、
「ジョーズ」、「ペパーミント・パティのスタント・スライド」、
「スヌーピーのローラーコースター」と、ハシゴしまくる。

びしょ濡れ系ばかりでございます。
冬場といっても容赦してくれません。
「スタント・スライド」では、靴の中まで水が入っちまった。

 
ユニバーサルスタジオ
(左)シティウォーク。(中)正面ゲート。(右)スヌーピー・プレイランド。

ババ・ガンプ・シュリンプ大阪店
本日、ユニバーサル・スタジオの営業時間は午後6時まで。
パーク内で食事をしようと思ったのだが、
午後5時過ぎには、ほとんどのレストランが
オーダーストップになっている。

そこで、駅とUSJをつなぐエリアにあるシティ・ウォーク大阪へ。
映画好きの梶野さんと
「あの店って、もしかしたら……」など話しつつ、
ババ・ガンプ・シュリンプ」に入ってみると、
これがその通り、映画「フォレスト・ガンプ」の
テーマレストランである。うひょおおお!

アメリカの本家ではすでにかなりの数、展開されているようだが、
日本では、まだ、ここだけ!

ドリンクメニューは、卓球のラケットになっているし、
店員を呼ぶときは、
「RUN FORREST RUN」のナンバープレートをめくり、
「STOP FORREST STOP」にする。

また、メニューは当然のように、エビ中心。
スペアリブも頼んでみたところ、
土居さんが「これって、トニー・ローマの味に似てるね」と指摘。

店長さんに聞いてみた。
トニー・ローマと同じ、WDIがオペレーションしているとのこと。
なるほど……ね。

アメリカ南部なケイジャン風の味付けもうまく、
店内もフレンドリーで、小気味よい。
こりゃ、本気で大当たりです。
みんなで、ひたすら食いまくりました。

帰りは、3枚で3000円とディスカウントしていたTシャツも購入。
アメリカで買うより、安いのよ。
ぐはああああっ!

 
(左)ラケット方メニューを握る梶野さん。(右)バケツ入りのエビを食いまくり。

 
(左)ひたすら食いまくる男たち。(右)エビとセロリが入ったカクテル「アラバマサンライズ」

すっかり食べまくりの飲みまくりで、
帰りの新幹線は大爆睡!

東京駅で降り際、梶野さんに
「柴尾さん、いびき、すごすぎ」と、誉められちまったぜ。
すごいことは、いいことだ。


2002年1月16日(水)

ドラマ「ロング・ラブレター 漂流教室」
ロング・ラブレター」は、
あいかわらず、まったりしすぎているなぁ。
次回を見るかどうか、難しいところ。

雑誌「パソコン批評」
最近、日本語の乱れが気になって仕方ない。
そんなお年ごろのぼくだけど、「パソコン批評」って雑誌の
日本語は、すっげぇパワフルに乱れまくっているなぁ。

個人ユーザー、まして自作パソコンユーザーは
いっさい無視のMicrosoft。
このMicrosoftの狙う野望は個人ユーザーは
埋め込みOSを使えばいい。
そして、意志を持たないロボットユーザーを
たくさん作ることである。
そんなMicrosoftの野望を打ち砕け!

こんな文章を書くやつより、
おれはMicrosoftの方を信頼するね。

ほかにも腐臭の漂う文章だらけである。
うーむ……。すごすぎるなぁ。
こんなにひどい雑誌だったっけ?


2002年1月17日(木)

いろいろと……
閉店間際の銀行に飛びこんで、
キャッシュカードの再発行申請をする。
クレジットカードなら、電話連絡だけで申請できるのに対して、
キャッシュカードはちょっと面倒だ。

書きたいネタは、やまほどあるのだが、
書いていいネタは、ひとつもない日。

遵法精神
経済産業省の「特定商取引に関する法律施行規則の一部を
改正する省令」
とやらのおかげで、
最近、エッチ系スパムメールの表題に
「!広告!」の文字が記載されるようになった。

これは本当に助かる。
Outlook2000の自動仕訳ルールで、
すぐに削除できるんだもの。

いい世の中になったものだ。


2002年1月18日(金)

キャッシュカード再発行不能!
「お客さまのキャッシュカードを、
発行することは、できないのですが……」

それ、どういうことだ!?

金曜日の午前8時50分、
トイレに入っているときをねらっているかのように
三井住友銀行から、留守番電話が入る。

「先日、お客様が再発行を申請された
キャッシュカードについて、お話があるのですが……」

そうメッセージを残しているだけで、
折り返しかけるべき電話番号や
担当者の名前も告げていない……。
先日といっているが、先日ではなく、つい昨日だ。

気になったので、9時過ぎにすぐ、
三井住友銀行池袋支店に電話してみた。
こちらの名前を告げ、年配の男性の声でしたと告げると、
二度ほど電話を回されたあとに、
冒頭のようなやりとりがあったわけだ。

「お客さまのキャッシュカードを、
再発行することは、できないのですが……」

同一の口座番号の通帳で、
過去9回、キャッシュカードを再発行した場合、
10回目の再発行は不可能なシステムになっており、
昨日のぼくの申請がちょうど、
その10回目だったという次第らしい。

なんだ、そりゃ?
ぼくは、この口座番号を20年、使っているが、
そんな話は、はじめて聞いたぞ。

「じゃあ、仮に100年、この口座を使っていても、
キャッシュカードは9回までしか作れないんですか」

「そういうことになりますね」

「前に、キャッシュカードが割れたり、
磁気消失で交換してもらったこともあるんですけど、
それも9回のカウントに入っているわけですか」

「そういうことになりますね」

「昨日、再発行手数料として、
1050円をお支払いして、
そちらではそれを受け取られましたよね」

「その分はお返しします」

「通帳とか約款とかのどこかに、
その9回の制限のことって書いてるんですか」

「それは、はっきり書いてあるかどうか……。
保安上、あまり表には出ていない決まりなんですよ。
いずれにせよ、コンピュータのシステム上、
再発行はできないんです」

とにかく、むかついてきた。
定期預金も、メーカーや出版社からの報酬の振込みも、
国民健保や公共料金の支払いも
クレジットカードの自動引き落としも、投資信託も、
生命保険の自動振込みも、
20年近く使ってきたこの口座に集中している。

そんな口座のキャッシュカードが使えないというのは、
とてつもなくたいへんな事態である。
すぐに銀行に向かう。

まず、いままでのクレジットカードに関する
事故届けを見せてもらう。

昭和63年7月・毀損
平成2年9月・紛失
平成2年11月・紛失
平成4年3月・毀損
平成11年4月・紛失
平成11年8月・紛失

昭和61年以前は、
住友銀行と平和相互銀行の合併前になるので、
回数はカウントされているものの、
年月のデータはないとのこと。

しかも、「紛失」といっても、平成11年4月のケースなど、
そのときの日記を読んでいただければ、わかるように、
銀行側のミスまで含まれているのだ。

いろいろ含めると、正味5年に一度くらい
キャッシュカードをなくす、おれもおれ……ではあるけど、
そんな意味不明のルールを作る銀行もいかがなものかではある。

しかも海外で国際キャッシュカードを使う場合など、
機械との相性で認証が下りなければ、
磁気を消されちゃうことだってある。
そんな場合の再発行もカウントされるわけなのだな。

結局、本店に問い合わせた挙句、
代理人カードを作るという妥協案をとったわけだが、
なんか、むかつく。

「この代理人カードも9回までの制限とかあるんでしょうね」

「ちょっとわからないんですけど、
たぶん、そうじゃないかと……」


2002年1月19日(土)

舞台「彦馬がゆく」
アスミック・エースの小川真司プロデューサーに
お願いしたり、e+で気合を入れて手配したり……。
めいっぱいがんばって、入手したチケットで
三谷幸喜作・演出の芝居「彦馬がゆく」を観る。

同行したのは、小川真司くん、さくまあきらご夫妻、
田村宏さん、イエネコ・アンジーである。

司馬遼太郎を愛読していた
亡父にみせたい芝居だった。

笑って、泣かせる芝居である。
藤山寛美の松竹新喜劇も
笑って泣かせる芝居なのだが、それとはちがう。

だれもが知っている維新の立役者を
鍵に使いながら、磐石のファンタジーを作っている。
シチュエーション・コメディの図式を使い、
そのシチュエーションが幕末という時代、
維新の立役者という人物にフォーカスされているのが、
重要なポイントである。

事実をシチュエーションにすえた上で、
その事実をキャラクターの中に結実させている。

だからこそ、シチュエーション以外のすべてが
フィクションであっても、違和感なく楽しめるのだ。

そんな「シチュエーション」を写真という形で切りとり、
永久に記録する写真師一家をストーリーテリングの
主軸に置いた構図が、すばらしい。

坂本竜馬、桂小五郎、西郷隆盛、近藤勇、
高杉晋作、伊藤俊輔(博文)といった維新の英傑を
個別に裁くことなく等価に配置した包容力には、
舌を巻くものがある。

時代がシフトする瞬間、
個々の人間が見せる両極端の矛盾。
そのすべてを真実としつつ、
圧倒的な量の計算の末の美しい「解」として見せる
この舞台を見られたことは、至上の幸福といえる。


2002年1月20日(日)

風邪をひいたぜぇ!
1月10日から15日までの旅行から帰って以来、
咳が出て、鼻水が止まらず、頭痛がひどい。
熱を測ったら、37度7分。つまり、風邪をひいたわけですな。

終日、家にいて、本を読んだり、DVDを観たり……。

「ローマ人の物語X すべての道はローマに通ず」
塩野七生著 新潮社
帯にあるように、「シリーズの頂点をなす最高傑作」とは
思えなかったが、ローマというシステムへの愛情にあふれた作品。
内容としては、書物よりも、映像作品としてみたい部分も多い。

映画「パール・ハーバー特別編」
DVDにて鑑賞。収穫といえば、
思ったよりケイト・ベッキンセールがよかったことくらい……。
つい最近、WOWOWで「トラ!トラ!トラ!」を観ていただけに、
史実を描く上でのサスペンス要素の欠如が目立ち、
呼びものの真珠湾攻撃シーンもまったく楽しめなかった。

ドラマ「悪魔のようなあいつ
DVDにて、第4話まで鑑賞。
1975年だから、ぼくが中学1年生のときに、
毎週金曜日午後10時からTBS系列で放映されていたドラマ。

ディテールはこちらのサイトが詳しいので、
じっくりとご覧いただきたいのだが、
当時としては、衝撃的な内容で、
絶対に家族の前では見られない作品。
親の目を盗みつつ、とびとびに見ていたのだが、
不治の病にのたうちまわる三億円事件の犯人、
沢田研二の妖しさが、断片的な映像として、
脳裏に残っている。

その後、一回も再放送されることがなかっただけに、
個人的には「少年ドラマ」シリーズや
「天下堂々」、「天下御免」、「どてらい男」に比肩する
トラウマ作品である。

これは本気ですごいや!
記憶していた映像よりも百倍くらいすごい。
どこかで好事家を集めて
鑑賞会をやりたいくらい楽しい。

第一話では、上半身をむきだしにした藤竜也が
沢田研二にテレホンセックスを強要する。
第二話では、売れなくなった歌手、尾崎紀世彦が
かつて坊やだった沢田研二に、森進一のモノマネを強要する。
第三話では、自分が不治の病であることを知った沢田研二が
電車内で乗客に同情することを強要する。
うひーーーっ!

原作・阿久悠、作画・上村一夫の漫画を
長谷川和彦の脚本で、久世光彦が制作・演出!
その全員の匂いがしてくる作品なのですよ。

早くつづきが観てぇ!
こりゃもう、時間をこさえるしかねぇだよ。


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