スキーの準備
前日の3月20日は、母が上京しているとのことで、
夕方から国立にある妹の家へ。
午後11時ごろ帰宅し、各種作業や荷造りを
しなければならないところに、もののけデイジーからの
ややこしい注文。
「絶版のCDを買うのじゃ!」
「HMVにも、Amazonにもそれは見当たりません。
オークションサイトでしか、買えませんが……」
「ならば、それを買え!」
「しかし、オークションの締め切りは、私の旅行中。
わたしのIDからなら、入札はできますが、
落札後の連絡がうまくいかないと思われ……」
「えーい。わけがわからぬことをいうでない」
「さ、されど、オークションというのは……」
「急いでおるのじゃ、まだるっこしい!
ならば、かわりのCDを注文してたもれ」
「ははっ。こちらのCDをAmazonで買わせていただきます」
「ふむ。それから、このテキストの
プリントアウトもたのみたいのじゃが……」
「へへぇ!」
そんなことや、荷造りをやっているうちに、深夜3時30分。
スキーの集合時間を考えれば、2時間くらいは眠れるだろう。
山手線
午前5時過ぎに起きて、家をでたのが午前6時。
羽田空港での集合は午前7時40分だが、7時30分には着くだろう。
山手線で渋谷を過ぎたあたりで、携帯電話が鳴る。
「非通知設定」の表示である。
こんな朝早く、間違い電話に違いない。
電車の中ということもあり、保留にしておく。
5分くらいして、また電話。
今度はいっしょにスキーに行くけーむらくんである。
小声で電話にでる。
「もしもし、いま電車の中なんだけど」
「いま、どこですか」
「恵比寿を過ぎたあたりかな」
「あの間に合いますか」
なにを言っているのだろう? 軽く余裕じゃないか。
「7時30分には着くと思うよ」
「あの……、集合時間は6時40分ですよ」
ぎゃあああああああああ!
必死の思いで、羽田を目指すが、
必死だからといって、間に合うわけじゃない。
おれが集合時間と勘違いしていた午後7時40分は
飛行機の出発時刻であった。
羽田空港
羽田空港はとんでもないことになっていた。
三連休の初日、しかもイラクとの開戦直後、
搭乗前の荷物検査は厳重であり、
検査場前というより、空港ターミナル「ビッグウィング」全体が
人で埋まっている。
車内でつぎに飛ぶ3時間後の便の予約をお願いしていたが、
すでにエコノミーは埋まり、スーパーシートしかないそうだ。
くーーーっ。あとで話を聞けば、ぼくが羽田に到着した時点で、
みなさんはまだ、検査場前の行列にいたとのこと。
なんだか、もう、ひたすら、とほほである。
その後、航空券を買うまでに、30分の行列。
荷物検査を受けるまでに1時間30分の行列。
とくにあとの行列は、おれのまうしろに、
モラル皆無のバカ家族5人がいたため、気が狂いそうになる。
ええ、ええ、ええ、これも、もとはといえば、
オサマ・ビンラディンがあんな馬鹿なことをやったせいである。
なんとか荷物検査を終え、スーパーシート利用者用の
ラウンジで、人間の尊厳をとりもどす。
午前10時40分発のJAS153便の搭乗口へ。
ゲートに搭乗券をくぐらすと、チャイムが鳴る。
「柴尾さまですね。こちらへ」
グラウンドに案内され、横に移動させられる。
この上、いったいなんのトラブルが……。
「あの、使用機材が変わりまして、
スーパーシートがない機体にさせていただくことに……」
「はぁ?」
「それでスーパーシートの料金はお返ししますので、
エコノミーシートへの変更ということで、よろしいでしょうか」
よろしいもなにも。とてもいいことです。
ラウンジ使用料が、JASのおごりになったってことじゃないですか。
最悪の一日で、一番の朗報です。
その場で、封筒に入ったスーパーシート料金を返してもらう。
糠平温泉
荷物検査の混乱の中、離陸は30分ほど遅れ、
午後1時ころに、とかち帯広空港に到着。
そこからバスに乗って、糠平温泉「大雪グランドホテル」へ。
午後3時ごろにホテルに着き、近所の食事処「みはる」へ。
メニューには豚丼と豚丼(大)しかない。
当然のように豚丼をいただく。
豚とタレはいいんだけど、ご飯がもう少しうまければ……。
まぁ、昼食時を外していたので、仕方ないのだろうが。
ホテルにもどり、大浴場でのんびり。
客室にもどると、先発隊というか、正規出発隊が
スキーを終えてもどってきていた。
今回の参加メンバーは、O田弁護士、高瀬美恵さん、
K松くん、けーむらくん、akiちゃん。
男4人、女2人である。
「柴尾さん! 柴尾さん! 柴尾さんの遅れたことを
高瀬が知って、すっげぇ喜んでましたよ!」
そうだろうなぁ。そうだろうなぁ。
夜はたらたらと酒を飲み、