【映画2006】インサイド・マン
ワーナーマイカルシネマズ板橋6番スクリーンにてSRD鑑賞。
うあ! もったいないなぁ。なんで失速しちゃったんだろう。
「25時」以来、久しぶりのスパイク・リーの監督作品だ。
デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、クリストファー・プラマー、ウィレム・デフォーとすばらしい役者が勢ぞろいしているし、ジョディ・フォスターはバカみたいな「フライト・プラン」より、ずっと魅力を発揮している。
銀行で人質をとって立てこもる覆面の犯人たちの目的は……。
シナリオ的によく考え込まれたクライム・サスペンスだ。追い詰める交渉役の刑事、デンゼル・ワシントンや、介入する敏腕弁護士、ジョディ・フォスター、黒人に使われることを潔しとしながらも、直接介入のきっかけをきっかけをはかるウィレム・デフォー……。かれらはみんなすばらしい演技を見せてくれる。
(戸田奈津子は処理しきれてなかったけど)ユーモアあふれるダイアログや展開は何度か笑わせてもらった。
ステディカムの巧みなカメラワークも、ぞくぞくするほど映画的で、音楽も抜群だったのに……。
完全に失速したのは、やはりクライムサスペンスとしての文法が、機能しきれていないためだろう。
後半で人質たちのインタビューシーンが流れるのだけれど、それが緊張感をすっぱり消失させているのだ。
犯人たち、人質、刑事、悪徳弁護士、資本家、そのだれもがいいところもあり、悪いところもあるといった裁かない作りで、それが精緻に作ったナイフをわざわざなまくらにしている気さえする。大切な刃をすべて殺しているのだ。
その裁かない加減が、すべての人間への感情移入を阻害しているんだよね。うまい映画だなぁと思ったけれど、すごい映画ではなかった。
