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【コンサート・ライブ】井上陽水コンサート2006

 学校でいったクラシックのコンサートや公民館で行われた歌謡ショーなどをのぞけば、生まれて初めていったコンサートは井上陽水のものだった。

 1976年11月27日のことである。いまからちょうど30年前である。中学2年のときである。北九州市立総合体育館で行われたものである。前座はRCサクセションだったから、お得である。

 当時、福岡のラジオでは、井上陽水とゆかりの深い「スマッシュ!!11」という番組があった。1969年、陽水がアンドレ・カンドレだったころ、テープを持ち込んだ「カンドレ・マンドレ」を放送した深夜番組だ。のちの番組内で野球チームを作り、1979年には、松山千春からの挑戦を受け、平和台球場で井上陽水ひきいるオール・スマッシュと対戦したりもした。

 このあたりはリアルタイムで、ずっと聴いていたし、ラジオに投稿したことがあるのは、この番組だけだった。

 「スマッシュ!!11」では、北九州会場で開催されるコンサートに向け、さまざまな企画を立てて盛り上げていた。井上陽水の電話インタビューをはじめ、演出の喰始が出演したりもした。

 氷の世界、かんかん照り、御免、小春おばさん、ゼンマイじかけのカブト虫、子供への唄、心もよう、招待状のないショー、夜のバスといった曲はその後発売されたライブアルバム「東京ワシントンクラブ」に収録されている。

 そのあと、1978年8月21日に福岡市民会館であったコンサートにもいったし、東京に来てからも1984年の新宿厚生年金会館でのコンサートをはじめ、何回かいっている。

 ライフタイムiTunesがあるとしたら、最多再生回数は井上陽水になるだろう。

 いやもう、困ったくらいに血肉になっている。

 そんな陽水のコンサートに行くのは11年ぶりである。ほんとうに久しぶりだ。

 東京国際フォーラムホールAは前から16番目の席。一通り客席を見回す。平均年齢が高すぎです。なんというかつまり、団塊世代のおじさんが、びっくりするほど多い。後ろから見ると、ハゲ率が高い。おばさまも多い。よほど根性を入れて見ても、若い人がいない。

 陽水は団塊世代が生み出したもののうち、最良のもののひとつといえるから、しょうがないんだけどね。

 そんな陽水なだけに、もう、げっぷが出るほど聴いていて、正直、再確認としてのコンサートとしてしか、味わえないのではないかと思っていた。

 微妙な懸念は一曲目の「青空ひとりきり」で、ぶっとんだ。

 あの声は凶器だよ! ライブでこれを聴くのはたまらんよ! ドラムセットやキーボードが並んでいるが、ステージ中央にギターをかかえる井上陽水、上手にギタリストの今堀恒雄。2本のギターと陽水のヴォーカルだけで、もう十分すぎるくらいだ。破壊力がありすぎ!

 満員のホールAの観客ひとりひとりから、ぞぞぞぞぞ……って、音が聞こえたような気がした。ほんとに総毛だつほどの迫力だ。

 そこから、「闇夜の国から」、「なぜか上海」、「限りない欲望」、「夏まつり」、「心もよう」、「いつのまにか少女は」と、ぎゅんぎゅんと迫ってくるよ。追加で入った要素は、陽水自身が鳴らすブルースハープと、「なぜか上海」の口笛くらい。

 この世代のミュージシャンは、MCのボリュームが多いのだけれど、ごくごく短いものばかりで、いちばん長くても、福岡の地元に自分の歌碑が立ったことに触れたことくらい。

 「飾りじゃないのよ 涙は」でキーボードが入り、新曲「11:36 LOVE TRAIN」からフルメンバーで。

 35年前に作られた曲がいまもシャープなエッジを見せ、あの声で心の核をスパスパと切り裂いていく感覚がたまらない。

 アンコールまでとことん堪能する。

 思いっきり、陽水を浴びたよ。

 コンサートのあとは、いっしょにいった宮岡寛さんと、TOKIAの「かのや きよし」でちらっと飲む。宮岡さんは誕生日である。焼酎で乾杯。その後、東銀座の「びざーる」で、カイピリーニャを1杯ずつ飲み、六本木に移動。

 「Abbot's Choice」で、ひろさんとも合流しつつ、男の見栄、女のうそ、愛の問題などを語りつつ、ドイツ×イタリア戦を前半まで観戦。その後、電車で帰宅。

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