【漫画】からくりサーカス最終巻
藤田和日郎の「からくりサーカス」が43巻目にして最終巻。連載9年目ですか。この連載が始まったときに「週刊少年サンデー」で仕事をしていただけに、感慨も深い。
やはり鳴海と勝が分かれる「第一部 サーカス編」のラストの印象が圧倒的だったし、「第二部 からくり編」以降のとてつもなく複雑なプロットにだれがだれやら、分からなくなるときさえあった。
白金と白銀の兄弟では、白金ではなく白銀が兄だ。
そのうち、いいやつは白金ではなくて白銀だ。
フランシーヌとアンジェリーナとエレオノールとしろがねがヒロインの系譜だ。
フランシーヌには、生身で自殺したフランシーヌと、人形のフランシーヌ、にせものの人形のフランシーヌがいる。
わるいやつである白金がディーンとなり、ディーンが才賀貞義となり、才賀貞義がフェイスレスとなる。
白金、ディーン、才賀貞義、フェイスレス、ぜんぶ、善玉にみせかけることがあるけれど、基本的には悪者だ。
そういう話が200年以上のスパンと、全世界を舞台におよぶわけで、プロットをおいかけるだけでたいへんだったりもした。
担当編集もきっとたいへんだったろう。
サンデーでもいちばん黒い絵づらの漫画だったし、低年齢志向へとふれたサンデーの中でも圧倒的に"難解"な少年漫画だった。
だが、あらゆる漫画をしのぐ闇雲な熱さと、作家が持てるもののすべてを叩き込むかのような、なんでもありの展開がいとおしく、しろがね、勝、ナルミの旅につきあってきた。
これだけ複雑な話をねじ伏せるように、週刊ベースで盛り上げていけるのは、藤田和日郎以外にいなかったろう。
とことんむちゃくちゃな漫画だったけど、ほんとにすごい9年間をありがとう。
