【映画2007】ラッキー・ユー
ワーナーマイカルシネマズ板橋7番スクリーンにてSRD鑑賞。
ハック・チーバーは、プロのポーカープレイヤー。プレイ中もポーカーフェイスならば、人生もポーカーフェイス。だが、若手歌手ビリー・オファーとの出会いがハックの心を開いていく。2003年、ポーカー世界選手権への出場をめざすハックの前に、強敵が立ちはだかる。ポーカー界の伝説的存在で、母親を捨てたことで決別したハックの父親、L・C・チーバーだった。
圧倒的な格の差を見せつける父親。ライバル同士として激しく火花を散らす二人は、やがて決勝に駒を進めるのだが……。
ラスベガスを舞台にした映画とあれば、無条件で見るのがおれである。「ラッキーユー」はテキサスホールデムルールのポーカーをテーマにした作品だ。このルールのポーカーは「007/カジノ・ロワイヤル」でも登場した。手役自体は通常のポーカーと同じだが、カードの配り方や賭け方が日本人にはなじみがない。
「カジノ・ロワイヤル」では、わかりやすく消化していたのだが、「ラッキーユー」の場合、ポーカーを知らずに見に行くのは、ストライク3つでアウトになると知らないまま、野球映画を見に行くに等しい。
ドリュー・バリモアをキャスティングしているから、恋愛映画的側面があるように見えるが、ドラマの主軸はエリック・バナの息子とロバート・デュバルの父親と、ギャンブルを通した交流にある。
もちろん、恋愛模様もそれなりに描いている。だが、あらゆるものがギャンブルになる町で、恋愛は小さなファクターだ。親子の会話にしても、ことばではなく、カードを通じて交わすのが、たまらない。父親が子にギャンブルを通じて、道を示すんだぜ。
見どころは後半のポーカー世界選手権だ。セリフ以上にポーカー言語が飛び交う中で、単独スポーツ史上最高額の賞金を目指すさまは、楽しかった。出てくるのはすべて、現実のポーカープレイヤーたちで、ポーカー業界のプロモーション的要素もある。
全体のアトモスフィアは非常にいいのだが、「LAコンフィデンシャル」のカーティス・ハンソン監督作品として期待していると、肩透かしを食らったような気になる。
ポーカーフェイスを見破り、他人の心理や手札は読めても自分の心が読めない主人公が、恋人と父親とのふれあいを通じて、成長していくのだが、その成長の行き着くさきが、ポーカーで強くなることなのだ。
スポーツ映画的文法のさわやかな成長ドラマのゴールが、博打の才を伸ばすってオチについていける観客はそんなに多くないだろう。
おれはそんなバカたちの物語は大好きなんだけどね。ラスベガス好き、カジノ好き以外にはお勧めしにくい映画ではある。
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