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【ゲーム】DS文学全集

 「DS文学全集」はとてもいい。最近、電車移動中はいつも持ち歩いている。

 青空文庫をベースにしているので、収録されているのは死後50年を経過した、森鴎外、夏目漱石、芥川龍之介、宮沢賢治、太宰治などの教科書でおなじみの作家に、海野十三、岡本綺堂、押川春浪といったあたりまで入っている。

 さらに、今後、無料ダウンロードも開始されるし、11月上旬から北村薫、田口ランディ、貫井徳郎といった作家のダウンロードも開始される。

 個人的希望でいえば、タッチペン以外の一部ショートカット機能をボタンにアサインできればいいと思うのだが、総じてソフトウェアとしてのバランスがとてもよいので、多少カスタマイズすれば、ほんとに「読書」に集中できる。(タッチペン優先操作も事実上、生の指で本をめくるように、スクリーンを触ってくださいという誘導なんだろうけどね)

 YES-NO性格診断式のオススメ本選択に任せていたら、倉田百三の「出家とその弟子」がリストアップされる。これ、中学二年生あたりで読んだよな。人生の夢の大部分を「俺の空」で学んだ時代だったから、読むことは読んだけれど、なんだか説教くさく、辛気臭く感じていたよ。

 とりあえず、ものはためしだ。すすめられるままに読んでみたら、うっかり電車を乗りすごすくらいに集中してしまった。

 そういえば、以前、ベストセラー書籍をもとにしたDSコンテンツの企画書を書いたときに、その本まるごと一冊分のテキストをソフトに載せて、好きなときにDSから読め、コンテンツとリンクするという仕組みを考えた。DSでこれくらい「読める」ことがわかれば、さらにやりようがあると思う。

 DSというハードウェアがいいのか。かつての辛気臭さなど、微塵も感じられない。ああ、天然メタクソ団団員のにごった目では、この作品のみずみずしさは感じられなかったのだと、当時の不明を懐かしく思い出したよ。

 電車中心読書のいまのペースだったら、100冊全部読みきるまでにそれなりの時間もかかるだろう。だが、なにより、いまとは違う時代の空気が、いまのデバイスを通じて立ち上ってくる経験は新鮮だ。いいものを作ってくれたと、心から感謝する。こういう機会がないと、「出家とその弟子」との再会もなかったのだから……。

 WiFi通信を使った作品ランキングもある。一冊を読み終わったときに、作品について10段階の評価と、「泣ける」、「感動する」とかのフレーズをユーザーがつける。簡易リコメンド機能で、文豪の作品に7点とかつけるのは気が引けるんだけど、こういう数量化自体はおもしろい。ただ、総合ランキング1位が「吾輩は猫である」というのはいかがなものか。

 「猫」そのものが自分にとってのトラウマ本の一冊だ。小学5年生のときに、父親がどこで感化されたのか、読めといって買ってきた本だ。「猫」なんて、小学5年生が読んでもおもしろくないに決まっている。それを知らずにおれに「猫」をあたえた父親はきっと「猫」を読んだことがなかったのだろう。何度もトライして最後まで読み終わったのは、高校生のころだよ。まぁ、これもDSで読むことになるんだろうけどね。

 ちなみに自分は「本」を集めることに、執着がない人間なので、あらゆるテキストが電子化されることを望ましく思っている。どんな作品もDSで読めれば、いいと思う。「大菩薩峠」や「ダルタニアン物語」なんか、まるごと入っているソフトがあったら、ほんとにうれしいんだけどな。

※こちらのエントリーもどうぞ。

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コメント

DSで小説が読めるのですか!
飛行機内での子供の暇つぶし用に買って、今はほこりをかぶっているDSも、これで日の目を見そうです^-^
ステキ情報、ありがとうございます^-^

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