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【映画2008】20世紀少年

 ワーナーマイカルシネマズ板橋8番THXスクリーンにて、SRD鑑賞。

 最近では「トリック劇場版2」とか、「大帝の剣」とか、「自虐の詩」とか、「銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜」とか、困った作品が多くて、堤幸彦という人は、燃え尽きちゃったのだと思い、「どうする? 「20世紀少年」は、堤監督で三部作なんだって! 最初でこけたら、たいへんだね」などと、いっていた自分はダメなやつです。堤幸彦はまだまだ枯れていません。

 漫画連載の形で始まった「20世紀少年」が、映画として完成形を見せてくれるかもしれない。そんな予感さえある濃密な2時間22分だった。

 キャラクターはもとより、さりげないカット割りひとつまで、漫画のコマそっくりだ。これは浦沢直樹という別次元の才能が原作を書けばこそ……なのだろう。ただ、人が並んでいる構図さえ緊張感が漂う。それを目にする至福はたとえようもない。

 「アストロG(らしき自転車)」の電子フラッシャーや、月着陸など、まさにあの時代を生きた世代のノスタルジーもあるのだが、実写の映像として目の前に提示されて感じたのはノスタルジーではない、強烈なデジャヴュである。もちろん原作を読み、その原作どおりに構成されているわけだから、デジャヴュがあってもおかしくないのだが、それだけではない。

 空き地、子供の遊び、旅行、テレビ番組、情景、あのとき見た映画、漫画、事件、キャラクター……。そういう日本のエンターテインメントによって培われた「どこかで見た景色」、「どこかで聞いた話」が、ぎっしりとつまっている。

  

 「ありがちな展開」とは、よく聞くフレーズだけれど、「ありがちな展開」をこれだけ積み重ねてしまえば、非凡なる興奮が生まれてくる。しかも、ドラマの根幹が多層的なプロットによって築かれているのではなく、純粋にキャラクターによって紡がれていくのが、日本のお家芸だ。

 たとえば、「ともだち」の率いる友民党が日本で国民の指示を受け、勢力を伸ばしていくメカニズムはさっぱりわからない。しかし、それは友だちという強力なキャラクターのおかげで納得できるのだ。かつて宗教テロリズムを経験した日本なら、あってもおかしくないと思えてしまう。不可知なるものへの恐れと興味がこの映画で散布された謎を、魅力的なものにする。もう"謎"酔いといってもいいほど、気持ちがいい。

 悔しいけれど、まんまと、はまってしまったよ。第二部が楽しみだ。

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コメント

友民党が勢力を伸ばしていく図式は

国会議事堂を爆破して
友民党以外の国会議員を暗殺するあたりは
望月三起也の「ジャパッシュ」

警察、自衛隊への裏工作や
拉致監禁、武器製造は「オウム真理教」

この2つの手法ではないかと

「死ね死ね団」以来久しぶりに
現実的に世界征服を狙う悪の組織を見ることができて満足

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