【ゲーム】STAR WARS THE FORCE UNLEASHED
エピソード3で、アナキン・スカイウォーカーがダース・ベイダーになってから、エピソード4まで18年。この作品はその時期を舞台にしている。
銀河は完全なる闇の淵にあった。邪悪なる銀河帝国によって旧共和国は崩壊し、恐怖によって数多の星は支配された。
ジェダイ騎士団の多くは討ち取られ、帝国軍の手から逃げ延びた一握りだけが、銀河のいたるところで、行方をくらましていた。
孤独なジェダイ騎士がウーキー族の故郷、キャッシークに身を潜めていると皇帝のスパイが特定した。シスの暗黒卿ダース・ベイダーが抹殺のために送り込まれた。
キャッシークでダース・ベイダーは一人の少年を見つけ連れ帰り、弟子とする。後のスターキラーである。
ストーリーや音楽のクオリティは"やっちまった"感の漂う劇場3Dアニメ「クローンウォーズ」より、はるかに高い。登場するキャラクターや世界観は濃密だ。TIEファイターの組立工場や軌道エレベーター基部なんてものも出てくる。
スター・ウォーズファンなら、ぜひ、映画館で楽しみたいところといいたいのだけれど、残念なことに、これはゲームなのだ。
アメリカではPS2、Wii、DS、PSP、XBOX360、PS3、携帯アプリ、iPhoneおよびiPod touchで発売された。発売後1週間で150万本も売れた作品だ。
日本語版はアクティビジョンから、Wii版、DS版、PS2版しか出ていない。そのほかのバージョンのアナウンスはない。スター・ウォーズのビジュアルをとことん楽しむのなら、XBOX360やPS3なんだけど、日本での発売はアナウンスされていない。海外サイトを見ると、とくにストーリーの評価が高い。やってみたい。仕方ないのでPS3版をアメリカアマゾンで買ってプレイした。
3Dアクションゲームだが、システムや世界観は「ラチェット&クランク」に似ている。どちらも宇宙を舞台とした設定だからある程度、似てしまうことはしょうがない。
スター・ウォーズの世界観は表層的な部分にとどまらず、世界のさまざまなところにまで浸透している。敵キャラクター、エイリアン、植物、ブロック、ドアでも、目に見えるたいていのものは、フォースによってつかみ、持ち上げ、ねじり、投げられる。操作は多少戸惑うところがあるけれど、うまくはまるとたいへんに気持ちがいい。空中に吊り上げたストームトルーパーがじたばたしたり、叩きつけた後、へこたれながら立ち上がるあたりは、本当によくできていると思う。
ゲームとしては雑なところもあるのだけれど、スターウォーズユニバースにいる手触りは確実に伝わってくる。
暗黒面の弟子の一員として、ダース・ベイダーに育てられた若者のドラマはシンプルだけれど、きわめて印象深い。前三部作のあのひとや、後三部作のあのひとも出てくる。顔を合わせたときには、思わず「ああ、こんなところでお目にかかれるなんて」と、うれしくなってしまったよ。
映画「クローン・ウォーズ」は音楽がかなりのヘタレだったけれど、こちらはそんなことはない。きちんとジョン・ウィリアムズの音楽が流れているし、ゲーム用スコアもそれなりに収まっている。ストーリーを盛り上げる上で、音楽のシンクロぶりもたいしたもので、なるほど、この音楽が心地よい世界観作りに役立っているのかと、感心する。
最後まで進むと、なるほどというラストの展開に、泣きそうになった。もちろんエピソード4にはその痕跡さえ残っていない主人公の存在をこういう形で昇華するとは……。 エピソード4につながる秘話など、堂々たるものだった。ブリッジストーリーとして、おいしいところをおさえている。
アメリカではノベライズが出ているようだけど、日本では出ないのかな? スター・ウォーズの非映画作品としては出色だった。
フォースを使って、スター・デストロイヤーを地表に引きずり落とすのは、ちょっと苦労したけどね。 ゲーム中も、何度も立ち止まって、すばらしい3Dグラフィックを堪能した。歩いているだけで、スター・ウォーズ・ユニバースを体験できる。ていうか、もういちど、歩きなおしてみたい。 ATARIのアーケード版「STAR FIRE」とか「STAR WARS(ベクタースキャンのワイヤーフレームのやつ)」以来、世界に没頭して楽しんだ。親指はかなり痛いんですが。
遊ぶのはちょっとたいへんだけれど、「スター・ウォーズ」がお好きな方は、機会があったら、ぜひお試しください。
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