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【映画2009】実録・連合赤軍 あさま山荘への道程

 DVDにて鑑賞。

 こりゃまいったな。うっかり見てしまったが、嫌いなシチュエーションの極致というべきものが、果てしなく続く作品でありながら、画面から目を離せない。

 あさま山荘事件は小学3年生のころで、テレビでさんざんやっていたのだが、ほとんどわけがわからず、一連の学生運動を親に聞いても、「大学生が勉強もしないでなにをやっているのか」と非難するだけだった。あのとき、九州の酒屋の親父に彼らの革命は伝わっていなかった。

 とりあえず革命とか団塊世代とかはほんとに苦手で、血中革命濃度が高いやつとは距離を置いてきたし、このあたりも年表的マッピングはおさえてはいるけれど、あんまり深く知りたくないのが本音だったりする。 この手のことを書くと、うざったいことをいうやつがまとわりつく。

 最初はテレビの再現ドラマ風に始まる。ブントの誕生から始まって、よど号事件や大菩薩峠事件など、ポイントをおさえていく。

 大学生ではあるけれど、いろいろな年代の役者が登場する。重信房子役の伴杏里は(かわいすぎるのが難だが)まだ、いいとして、遠山美枝子役の坂井真紀は年齢的に大学生役には無理があるだろうとか思っていた。

 しかし、山岳アジトでの森恒夫、永田洋子の虐殺ショーが始まってから坂井真紀の印象は変わっていく。総括を求めながら、11人のメンバーをつぎつぎに殺していくさまは、グロテスクすぎて笑えないコメディのようだ。「ワイルド・スワン」で描かれた文化大革命が矮小化され戯画化されたようなおぞましさの中で、生きることに執着し、排泄物を垂れ流し、狂死する理不尽が迫ってくる。

   

 山岳アジトの異常に比べたら、あさま山荘の中は不思議なくらいちっぽけに思えてくる。巣を失った5人の若者が逃げ込み、噛みまくっているように見える。クッキーひとつで革命を語る滑稽は、中盤の水筒ひとつで組織の主導権がかわるシーンにつながる。

 ほんとにこういうのは嫌いだ。条件さえそろえば、自分も含めて、人はああなってしまうのだ。

監督製作:若松孝二 プロデューサー:尾崎宗子 脚本:掛川正幸/出口出 音楽:ジム・オルーク 
キャスト 坂井真紀 ARATA 並木愛枝 地曵豪 高野八誠 奥田恵梨華 伴杏里 坂口拓 奥貫薫 佐野史郎 他
※こちらのエントリーもどうぞ。

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